物流「2024年問題」の救世主に? 1人で2台分運べる“新幹線1車両分”の「ダブル連結トラック」の光と影

運送業界の「2024年問題」が迫っています。

映像をご覧ください! 新幹線1車両分のダブル連結トラックが登場しています。

ドライバーの労働時間が定められることにより、働く時間が減ってしまい、モノの運搬に支障が出て、人手不足が心配されています。また、2030年には日本全国で約35%の荷物が運べなくなるとのデータもあり、急いで対策が必要です。

各社が技術開発に注力していますが、その中でも注目されているのが「ダブル連結トラック」です。全長は25メートルであり、新幹線の1車両分に相当します。1人のドライバーが運転することで、運搬効率が2倍になりますので、台数も年々増加しているのです。

ただ、運転は難しいのではないかと心配になりますよね。そこで、物流センター「NEXT Logistics Japan 相模原センター」を訪れ、兵庫県西宮から神奈川県相模原まで約500km走行して帰ってきたダブル連結トラックを見てきました。乗り心地はどうだったのでしょうか。

連結部

「意外に小回りは利きますよ。大型の十輪より、ちょっと前に出て(ハンドルを)回すくらい。タイヤ2本分くらい内側に入ってくるんです。でも怖いですね。曲がると後ろが見えなくなっちゃいます」と、ダブル連結トラックドライバーの鈴木松雄さんは語ります。

やはり、通常のトラックよりも集中力が必要なのです。特に怖いのは左折です。

「左折は今までにないぐらい集中しなければいけません。信号を手前から、同じ方向に進んでいる車がいないか確認して、左折先が本当に進めるかどうかを判断しなければなりません。場所によっては、『もうやめようかな』とパスしてしまいます」と述べました。

左折時よりも難しいのがバックです。「真ん中で角度をつけたりすると、もう何がなんだかわからなくなります。おそらく、ついてきているだろうなと」と話します。実際、運転できるドライバーは少なく、大型トレーラーを運転できる「けん引免許」を持った人々であり、さらにこの会社では2カ月以上の研修が必要です。また、国土交通省によって「運転できる道路」が決められており、どこでも自由に走ることはできません。さらに、もう1つの問題は「駐車場」です。

「夜は運が良くないと停める場所が見つかりません。どうしてもどこかに停まりたいと思うと、サービスエリアやパーキングエリアの場外に止めるしかありません。それぞれが入り組んでいるため、専用の駐車場にはたどり着けません。たどり着いても、次に出ることができるか心配です。前に停められた場合、出ることができなくなるかもしれませんので、休憩もままなりません」と、NEXT Logistics Japan の片平英司取締役が話しています。

このままでは物流の問題はますます深刻化することが予想されます。日本ニュース24時間では、最新の情報をお届けします。

原文の出典:https://news.yahoo.co.jp/articles/13212c5960c8e56c51ea96134d8416024d4df598