自閉症の男性が福祉法人で虐待を受ける―ネグレクト告発を無視する市役所

Image

社会福祉法人「ときわ会」の作業所で暴行や暴言を受け、行動障害が激しくなった自閉症の男性利用者が、2階から飛び降りて入院するという事件が起こりました。この法人に対する虐待の通報は5年前にも小平市に寄せられていたのですが、市は法人に調査を任せることとなりました。また、昨年には法人職員がネグレクト(放棄)の情報を内部告発したにもかかわらず、市は「虐待ではない」と受け付けなかったのです。

ときわ会―50年近くの歴史を持つ社会福祉法人

「ときわ会」は50年前に設立され、小平市内で13カ所の施設を運営する歴史ある社会福祉法人です。内部資料によれば、6年前には虐待の疑いが確認されています。作業所の男性職員が知的障害のある利用者の前で、利用者が気に入っていたチラシを無言で破ったという内容が、2017年の支援記録に記されていました。

関係者によれば、作業所の副所長だった男性理事は男性利用者に対し、「いいかげんにしろよ」といった暴言を浴びせるだけでなく、股間をつかむという行為を繰り返していたというのです。さらに、部下の職員にも「何かあったら、股間をつかめばいい」と指示していたそうです。

Image
Image
Image
Image
Image
Image
Image

複数の職員による証言によると、虐待行為が次々と明らかになっています。

  • 利用者を押し倒し、馬乗りで後頭部を床に打ち付ける
  • 床に押さえつけた利用者の背中に別の職員が飛び乗る
  • 相性の悪い男女の利用者をわざと一緒にさせ、女性利用者が大声で泣くのを見ている
  • 利用者が嫌がることを繰り返し言ったりやったりする

このような長期にわたる虐待によって、自閉症の男性利用者は悲痛な行動をとるようになったのです。

小平市は認定を行っている第三者委員会の報告書において、「いずれも認められない」と虐待を否定しています。しかし、虐待の通報が5年前にも寄せられていた事実を考えると、市は迅速かつ適切な対応をとるべきでした。

このような問題が発生した法人に対しては、厳格な監視が必要です。虐待が放置されるようなことがないよう、市や関係機関は事案を逐一報告し、迅速な対策を講じるべきです。

Source link: 日本ニュース24時間