インフル、今なぜ急拡大?例年より大規模な流行か

東京・霞が関にある厚生労働省

コロナ禍が続く中、今年のインフルエンザは例年よりも早く、そして大規模に広がっているようです。なぜ今、急速に感染拡大しているのでしょうか?その要因や今後の見通しについて、詳しく見ていきましょう。

インフルエンザの流行状況

厚生労働省は、全国の定点医療機関からの患者報告数を集計しています。1週間で1機関あたりの報告数が1人を超えると、流行入りと判断されます。昨年末以降、感染は急速に広がり続けており、最近の1週間では1機関あたり9.57人の報告がありました。前週比では約35%増加しています。特に沖縄や千葉、東京など14都県で、注意報レベル(10人以上)を超えています。

急拡大の要因は?

専門家の指摘によると、急速な拡大の要因の一つとして免疫の低下が挙げられます。昨年は、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための対策が奏功し、インフルエンザはほとんど流行しませんでした。その結果、多くの人々の免疫が低下し、感染リスクが高まったのです。

また、4月末での水際対策の終了や国際的な人の往来の再開も、感染拡大の要因とされています。特に9月以降の感染者急増は、新学期の始まりに伴う学校再開が大きく関係していると考えられます。

今後の見通しは?

正確な予測は難しいですが、日本のインフルエンザ患者数は通常、各シーズンにおいて1000万~1500万人程度です。しかし、新型コロナ流行の影響により、昨シーズンはこの数が激減しました。しかし、人々の生活が少しずつ元に戻りつつあり、昨年度は約439万人に増えました。そのため、免疫の低下や人々の移動増加の影響により、今年のインフルエンザは例年よりも大規模になる可能性があるのです。

必要な対策は?

新型コロナウイルスと同様に、基本的な感染対策が効果的です。外出から帰ったら手洗いをする、ワクチン接種を受けるなど、予防策を徹底しましょう。日本ワクチン学会は、今年のインフルエンザ流行について「ワクチン接種を強く推奨する」との見解を公表しています。接種と併せて、手指の消毒やマスクの着用などの予防策の重要性も訴えられています。

参照リンク: 日本ニュース24時間

インフルエンザの感染が急速に広がっている理由や将来の見通しについて、ご紹介しました。この冬、インフルエンザに感染しないために、対策を講じることが重要です。健康な冬を過ごすために、感染予防対策をしっかりと行いましょう。