トラウマ級アニメ映画の恐怖と衝撃

パプリカ

人生を変える可能性がある映画体験ってありますよね。その中でも特にトラウマ級の恐怖と衝撃を与えてくれるアニメ映画をご紹介します。時には大人向けとも言われるこれらの作品は、R指定とはいきませんが、子供にはちょっと厳しいかもしれません。

トラウマ級の衝撃が癖になる?

アニメ映画には、実写では表現できないような恐怖や衝撃があります。これらの作品は、大人向けとされることもあります。例えば、R15指定やR18指定ではありませんが、PG12指定(12才未満および小学生の観覧には、親又は保護者からの助言や指導が必要)の作品も多くあります。子供が見ても大丈夫か心配になる作品も存在します。

オオカミの家:ホラー色の強い作品

2023年夏に上映開始され、注目を集めているのがチリ発の長編ストップモーションアニメ『オオカミの家』です。この作品は、レオン&コシーニャというふたり組の監督が手がけており、レーティングはG(全年齢向け)に指定されていますが、かなりホラー色の強い作品となっています。

ストーリーが進むにつれ、不気味な人形や壁の絵が構築されては破壊されていく様子など、独自の手法が使われています。ストップモーションアニメながらもワンカット風に進む物語や悪夢のような世界観、凄みのある独特の映像が注目されています。

オオカミの家は、実在したコミューン「コロニア・ディグニダ」から着想を得た作品です。物語は、施設から脱走し、森で見つけた一軒家で生活する少女・マリアと、そこで出会った2匹の子ブタを中心に展開します。一軒家で起こる不思議な出来事や、物語全体を通じて漂う不穏な閉塞感には、言葉に言い表せない漠然とした不安があります。しかし、不思議な魅力に引き込まれてしまうような熱量も感じられます。

オオカミの家は、制作に異常なまでの手間暇がかけられており、業界関係者からも高い評価を受けています。特に、ホラー映画『ミッドサマー』や『ヘレディタリー/継承』で知られるアリ・アスター監督は、本作を絶賛し、レオン&コシーニャとの共同制作に参加しています。

パプリカ:夢と現実が交錯する作品

もうひとつ、大人向けのアニメといえば、今敏監督の映画を思い浮かべる人も多いでしょう。その中でも代表作のひとつである『パプリカ』は、夢と現実が交錯する狂気的な世界観が印象的です。

主人公のサイコセラピスト・千葉敦子は、他人の夢に入り込む「DCミニ」という装置を使い、患者の夢の中で別人格・パプリカとして活動します。しかし、ある日、「DCミニ」が盗まれてしまい、千葉敦子は夢の世界で戦うことになります。

『パプリカ』は、サイケデリックな映像美と個性的なキャラクターが特徴的です。特に印象深いのは「パレード」のシーンです。様々な無機物が行進し、砂漠や森、橋を渡っていきます。この混沌とした数分間を言葉で表現するのは難しいですが、何が起こっているのか分からないけれども、不思議な魅力に引き込まれます。

平沢進さんが担当した音楽も、この映画の雰囲気にぴったりです。情報量の多さに圧倒されつつ、不気味なイメージの波にどっぷりと浸かることでしょう。笑顔さえも不安に感じる瞬間もあるこの作品は、忘れられない一作となるでしょう。

これらの作品は、アニメ映画の中でも特に恐怖と衝撃に満ちています。ただし、子供にはちょっとハードな場面もあるため、ご注意ください。

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