国際政治アナリストの菅原出氏が、10月17日にニッポン放送の「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演し、パレスチナ情勢について解説しました。
国連安保理、ハマス非難の決議案を採決へ
国連安全保障理事会は、イスラム組織ハマスによるイスラエルへの攻撃を非難する決議案の採決を行いました。ハマスは10月7日以降にイスラエルへの攻撃を開始し、一般市民を人質にとった行為を「断固として拒絶、非難する」としています。採決では、ブラジル案を軸に「人質の即時かつ無条件での解放」を求め、継続審議となりました。
ハマス解体を目標に掲げるイスラエル ~地上戦に向けて準備
イスラエルはハマスの解体を目標に掲げ、現在地上戦に向けて準備を進めています。ハマスはガザを統治しており、イスラエルはその統治を止めさせたいと考えています。ガザの「レジーム・チェンジ」という目標を掲げているため、地上戦は相当な規模で行われることになるでしょう。
ハマスの指導者は国外にいると言われていますが、イスラエルは今回の作戦でハマスの指導層や軍事的ネットワークを含めて解体することを目指しています。
ハマスを解体したあと、誰がガザ地区を統治するかが見えない
ハマスを解体した後、新たな統治の形はまだ見えていません。イスラエルはハマスの軍事能力を解体することには成功しても、統治機構を解体した後のガザの統治者はどうなるのかが分かっていません。
パレスチナ自治政府に統治を委ねるという案もありますが、その統治能力がないため、現在のガザはハマスが統治しています。このまま軍事作戦を行ってしまうと、2003年のイラク戦争でアメリカが「フセイン政権に勝とう」という一点集中の計画を立て、その後の展開を考えていなかった結果に似た状況になる可能性もあります。
“日本ニュース24時間”が提供する情報によれば、イスラエルはハマスによる攻撃に対して地上戦の準備を進めているとのことです。中東情勢において、イスラエルが地上戦を行った場合には孤立する可能性もあるとの指摘もあります。
もともとハマスを解体することが目標であり、ハマスがガザを統治しているため、地上戦は一大作戦となる見込みです。ただ、それによってガザ地区の統治先が明確になっていないことも現状です。イスラエルの意図や戦略について、国際政治アナリストの菅原出氏が詳しく解説しています。
この情報は日本ニュース24時間によって提供されており、詳細は こちら からご確認いただけます。
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