中国が得るものはほぼ無いとの懸念も プーチン氏と連帯強化した習氏の大バクチ

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中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領が一帯一路の国際会議で会談し、連携を強化することで合意したと報じられました。さらに、プーチン氏は台湾の問題でも習氏の主張を支持しました。「孤立したプーチン氏と手を結んだ習氏の『ギャンブル』は果たして成功するのか」と、米ブルームバーグが検証しています。

プーチン氏と習氏の連携強化

習近平国家主席は会談の冒頭でプーチン大統領を「古い友人」と呼び、中国の経済圏構想である一帯一路へのロシアの支持を評価しました。また、両国の関係について「政治的な信頼が深まり、戦略的な協力も密接で有効だ」と指摘しました。

ロシアにとっての中国依存

ウクライナ侵攻から20か月が経過し、ロシアにとって中国との関係は経済においても重要な存在となっています。西側諸国が貿易を断絶する中、中国からの対ロシア輸出は今年に入って57%増加しました。

人民元の価値も上昇し、ロシアの外国為替取引額のほぼ半分を占めるようになりました。さらに、中国はロシアからの化石燃料の最大輸入国となり、石炭出荷量も過去20年で2倍以上に増えました。

プーチン氏の訪中と中国の経済支援

プーチン大統領が北京で開催された一帯一路構想10周年記念フォーラムに出席したことは、ウクライナでの戦争犯罪容疑で逮捕状が発行されて以来、旧ソ連諸国以外を訪問する初の外遊となりました。

ブルームバーグは、「この訪中により、ロシアは中国からの経済支援を強固にし、新たに計画されている天然ガスパイプライン『シベリアの力2』に関する協定に署名するよう中国側に圧力をかけることが可能になる」と分析しています。

習氏のビジョンと台湾問題

習近平国家主席は、米国を中心とする西側による世界秩序に代わるビジョンを構築する上で、ロシアを信頼できる強力なパートナーとして求めています。また、これは米国が支持する台湾を中国の一部と主張する立場を強化するものでもあります。

プーチン氏も18日の会談で習氏の主張を支持し、「台湾は中国の不可分の領土だ」と発言しました。

中国とロシアの連携強化は、両国にとって利益をもたらすものとなるでしょう。しかし、「中国が得るものはほぼ無い」との懸念もあります。果たして、この大バクチが成功するのか注目です。

ソースリンク: 日本ニュース24時間