「私を助けてくれる人は誰もいなかった」3歳から母親をサポート 元ヤングケアラーの女性が講演続け伝えたいこと

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熊本市に住む塚本陽子さん(36)は、幼少期からヤングケアラーとして母親を支え続けてきました。しかし、周囲には誰も助けを求められなかった彼女の体験から、彼女は自分の声を広めることを決意しました。同じような境遇にある子供たちのために、彼女は講演や活動を通じてメッセージを届けています。

顔色うかがい…3歳から母親をサポート

塚本さんは3歳の時に両親が離婚し、一人娘として生活していました。その時から彼女は自然と母親を支える役割を果たすことになりました。彼女は「私がなんとかしなきゃとなって。その頃から顔色をうかがい始めて生活していたような感じ」と語ります。

後になって、彼女は母親が中度の知的障害を抱えていることを知りました。母親は列を作ることができず、感情をコントロールすることができず、子供に物を投げつける行動をすることもありました。塚本さんは毎日緊張感を抱えながら暮らし、学校でも疲れ果てていました。

彼女は祖母と一緒に生活していましたが、いつも母親の相手は彼女だけでした。テレビの音量や声のかけ方に気を遣い、外出先でトラブルが起きないようにするため、彼女は常に母親の機嫌を取り続ける必要がありました。

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「あなたしかいない」という言葉の重み

しかし、年齢を重ねるにつれて、彼女は別の感情を抱くようになりました。母親の帰りを待ちわびる一方で、逃げ出したくなる瞬間もありました。しかし、彼女は「当時は周りの大人たちに助けを求めても無駄だ」と感じ、周囲の人々に相談することはありませんでした。

小さい頃から母親の世話をしてきた彼女は、ほめられる一方で「お母さんにはあなたしかいないんだからね」という言葉を何度も聞かされてきました。重荷がどんどん積み重なっていく感覚に悩まされました。

高校卒業後、進路を考える際にも彼女は「母親の世話」を優先しました。一度は母親と離れて就職しましたが、母親が親戚とトラブルを起こし、再び一緒に暮らすことになりました。

私たちは塚本陽子さんのようなヤングケアラーの存在について知るべきです。彼女の話は、私たちが日常生活の中で見落としがちな問題、そしてヤングケアラーたちが抱える困難について考えさせられるものです。

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