ハチの巣駆除「削りに削って30万円」?HPで「550円から」とあったのに…高額請求にご注意

キイロスズメバチ

ハチの巣の駆除に関して、業者による高額請求のトラブルが増えています。ウェブサイト上に表示された金額の数百倍を請求されるケースもあり、全国の消費生活センターでも相談が増えています。攻撃性が増す秋には、悪質業者との遭遇に注意が必要です。この記事では、ハチの巣駆除において安全な方法と対策を専門家からご紹介します。

「100万円はかかる」

茨城県の48歳の男性は、自宅2階の軒下に大きなスズメバチの巣ができているのを見つけました。インターネットで検索し、最も上位に表示された業者のサイトには、「最短10分で到着」といった文言と共に「550円から」という料金が表示されていました。

しかし、男性が見積もりを依頼すると、若い男性から「やばいでかさだ。100万円はかかる」と言われてしまいました。明細を確認すると、基本料金の「6600円」に加えて、「1」という数字が追加され、最終的には1万6600円になっていました。また、薬剤代だけで40万円近くも請求されていました。最終的に示された金額は、「削りに削って30万円」でした。

男性は驚き、契約を断り、町役場に相談しました。地元の養蜂場から2万円で駆除してもらうことができました。男性は「サイトの信頼性に惑わされ、高額な請求の被害者になる可能性がある人もいる」と振り返りました。

低価格を強調するサイトも

全国の消費生活センターには、同様の相談が寄せられています。中国地方の30代男性は、「2200円から」というサイトの表示を見て駆除を依頼したところ、作業後に6万円を請求されてしまいました。また、中部地方の60代男性も「数千円なら」と契約しましたが、たった5分の作業で4万円も請求されたとのことです。

公益社団法人「日本ペストコントロール協会」(東京)によると、「協会として金額を決めることはしていないが、脚立で手が届く範囲のスズメバチの巣なら、3万円程度が妥当だろう」とのことです。

ハチの巣駆除に関する値段設定には注意が必要です。まずは自治体に連絡し、適切な駆除方法を尋ねることが安全です。

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