ウクライナへのロシア軍の侵攻が続く中、東部ドネツク州の集落アウディイウカ近郊でロシア軍の攻勢が強まっています。
ウクライナのゼレンスキー大統領は国民向け演説で、この攻防戦で「占領軍を撃破し、踏ん張っている兵士に感謝している」と述べ、「ここ数日ロシア側に与えた損失は実にめざましい」と強調しました。
ロシアの侵攻開始から1年8カ月が経過し、厳しい冬が迫る中、両軍の攻防はますます激しさを増しています。
ロシア軍の攻勢強化、ウクライナ軍の抵抗
ウクライナ軍参謀本部によると、ロシア軍はアウディイウカを包囲することを目指して攻勢を強化しています。ウクライナ軍は激しい抵抗の結果、ロシア側の損失は1日だけで約900人の死傷者と約50両の破壊された戦車に上ったと主張しています。一方、ロシア国防省は通信アプリを通じて、「ドネツク方面でこの1週間、敵の攻撃を25回撃退した」と成果を誇示しています。
米シンクタンク戦争研究所は、ロシア軍がこの攻勢で「わずかに進軍した」と指摘しています。「大きな損失にもかかわらず、ロシア軍司令部がこの地域での攻勢にこだわっていることを示している」との分析もあります。
アウディイウカの重要性とウクライナ軍の死守
アウディイウカはドネツク州の州都ドネツクに近い集落です。昨年2月のロシアの侵攻開始以来、ロシア軍は何度も攻撃を仕掛けてきましたが、ウクライナ軍は死守しています。
この攻防戦はウクライナとロシアにとって重要な戦いです。ウクライナは自国の領土を守り抜き、ロシアに対する勝利を目指しています。