ドイツ、反ユダヤ主義に抗議する大規模集会

ドイツ、反ユダヤ主義に抗議する大規模集会

ドイツの首都ベルリンにおいて、イスラエルへの連帯を表明し、反ユダヤ主義に対する抗議のために大規模な集会が開催されました。この集会は、ドイツの首相であるオラフ・ショルツ氏によって、反ユダヤ主義の一掃を目指す考えが表明された日と重なります。

集会には警察の発表によれば約1万人が参加しましたが、主催者の発表では2万5000人もの人々が集まりました。

イベントの前に、ショルツ首相は東部デッサウで行われたシナゴーグの開設式典に出席し、「ドイツで反ユダヤ主義は一切容認されない」と明言しました。また、「世界中、そして恥ずべきことに、ここドイツにも」反ユダヤ主義が広がっていることに衝撃を受けていると述べ、ドイツはユダヤ人の生活を保護することを表明しました。

ドイツでは、イスラエルとハマスによる越境攻撃と報復攻撃の後、反ユダヤ主義的な事件が相次いでいます。ベルリンでは、ユダヤ人の住宅にナチス・ドイツがユダヤ人に着用させた「ダビデの星」の印が落書きされるなどの事件が起きています。反ユダヤ主義調査情報センターによると、7日から15日の間に報告された反ユダヤ主義的な「事件」は202件にも上るそうです。

ドイツのユダヤ人コミュニティーの規模は欧州で3番目に大きく、信仰を実践している敬虔なユダヤ人は約10万人、シナゴーグは約100か所存在しています。

ベルリンでイスラエル支持集会に参加していた教師(60)は、「親イスラエルの立場を取るわけではないが、ドイツで反ユダヤ主義の風潮が強まっているのはとても心配だ」と話しました。音楽関係の仕事をしている女性(41)も同様に、「イスラエルへの支持を表明することは非常に重要であり、特に私たちドイツ人には特別な責任がある」と語りました。

ドイツでは、7日以降、イスラエルだけでなくパレスチナ人を支持する集会も開催されています。22日にはブランデンブルク門付近でパレスチナの支持集会が予定されていましたが、反ユダヤ主義と暴力行為の可能性があったため、当局によって開催が禁止されました。

参照リンク: 日本ニュース24時間