22日に行われた参院徳島・高知選挙区の補欠選挙で、野党系無所属の広田一さん(55)が勝利しました。これは徳島と高知での事実上の与野党対決であり、広田さんはその戦いに勝利しました。この選挙は、2016年以降4回目の選挙で、野党系候補の勝利は初めてです。広田さんは徳島と高知で戦術を使い分けたことが功を奏し、岸田政権への批判票としての役割を果たしました。
広田一さんの勝利
8時に当選確実の報せが伝わると、広田さんは高知市の事務所に姿を現し、支持者から大きな拍手を浴びました。「ガソリン代や保険料は上がるが、給料は下がっている。高知や徳島を回る中で、皆さんの思いが今の岸田政権には届いていないと改めて感じた」と述べました。
私設秘書を殴打した元自民党参院議員の辞職に伴い、補選の実施が決まったのは6月のことでした。広田さんは地元の高知県で参院2期、衆院1期を務めた経歴を持つため、「勝てる候補」として野党からの出馬要請を受け、8月に立候補を表明しました。
徳島・高知選挙区の戦略
徳島・高知選挙区では、過去3回の選挙で自民党候補の当選が続いていました。広田さんの陣営は、この短期決戦を勝ち抜くために、高知と徳島で異なる戦い方を選びました。
広田さんは、国会議員になる前は自民党の高知県議でした。高知では、無所属であることをアピールし、立民や共産党の支援者が駆けつけても一緒に演説をせず、自民支持層や無党派層を取り込む戦略をとりました。
高知県の自民市議で広田さんを支援した人は、「自民党が議席を持っている間、人口減少が進んだ。補選の発端が自民党の不祥事だったため、今回は自民党を応援する気にはなれなかった。支援者には『無所属だから応援して』と呼びかけやすかった」と語りました。
有権者数は徳島が約61万人で、高知の約58万人を上回っています。広田さんは、顔が知られていない徳島では逆に、知名度のある野党の大物議員の支援を受けました。立民の野田佳彦元首相や蓮舫参院議員、国民民主党の前原誠司代表代行らと共に街頭で訴えるなどし、「自民党は不祥事に向き合わず、反省の色が見えない」と訴えました。
以上が、参院補選での広田一さんの勝利と戦略です。引き続き日本ニュース24時間で最新のニュースをお伝えします。
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