イスラエル軍が、イスラム原理主義組織ハマスの主要な軍事拠点があると見られるガザ北部の人口密集地、ガザ市に進軍しています。この進軍により、地下トンネル網を巡る攻防が本格化してきました。さまざまな報道によると、トンネルは全長数百キロにも及び、最深部は地下80メートルに達し、市内を迷宮のように走っているとされています。イスラエル軍は人質救出の任務も担っていますが、慎重に攻略を進めなければならず、全容の解明と破壊には数カ月を要するとの指摘もあります。
病院周辺に地下トンネル構築
ハマスの戦闘員たちはトンネルを拠点にし、迫撃砲などを発射してゲリラ戦を展開しています。このため、イスラエル軍は見つけたトンネルの出入り口を爆破する作業を進めています。先日、ガザ北部の遊園地や大学の地下にもトンネルがあることが確認され、破壊が行われました。トンネルはガザ市の病院や学校など公共施設の地下を縫うように結ばれており、司令室やロケット弾の発射施設、武器貯蔵室なども備えているとされています。
特に激しい戦闘が予想される場所は、北部最大のシーファ病院周辺です。イスラエル軍は、ハマスが病院の数棟を占拠し、地下にトンネルを構築したと説明しています。また、ガザ市のシェイク・ハマド病院などの建物でも戦闘員が出没し、軍部隊に銃撃を行っているとの情報もあります。
地下戦闘専門部隊「ヤハロム」到着
現在、イスラエル軍は、約240人の人質の居場所を完全に把握することはできていないようです。そのため、トンネルに水を注入したり、内部を爆破したりすることは避けられそうです。イスラエルの元治安機関員は、この作戦はハマスの軍事拠点の心臓部を破壊すると同義であり、戦闘員の捜索や殺害なども考慮すれば、「数カ月はかかると思われるのが合理的だ」と述べています。
イスラエル軍は、トンネル内での人的被害を最小限に抑えるために、現地にはブルドーザーやロボット、軍用犬を派遣しました。さらに、地下戦闘の専門部隊である「ヤハロム」も到着したとの情報もあります。
この状況は、長期戦になる可能性が高いことを意味しています。イスラエル軍はトンネル破壊と人質救出の任務を遂行するため、計画的かつ慎重な行動を取る必要があります。地下トンネル網を解体するためには、時間と努力が必要ですが、イスラエル軍は人々の安全を守るため、果敢に立ち向かっているのです。
ソースリンク: 日本ニュース24時間