島根県美郷町の岩根和博町議(74)が6月議会で「イノシシのわなに(餌の)ぬかを仕掛けた」との趣旨の発言をしていたことが9日、県や町への取材で分かった。町議は狩猟免許や害獣駆除許可を持っておらず、県は鳥獣保護法違反の可能性があるとして県警に相談している。
県などによると、イノシシなどのわなの設置には、狩猟免許や有害鳥獣駆除の許可が必要。入り口が開いたおりに餌を置くだけでも許可は必要だが、町議はいずれも持っていなかった。
岩根町議は6月11日の本会議で鳥獣や森林管理について質問し「狩猟許可は持っていない」「イノシシのおりにぬかなどをやっている」と発言。住民から指摘を受けた町が県とともに町議から聴取。県は法に触れる疑いがあるとして7月11日に県警に相談した。
岩根町議は取材に「違法とは知らなかった。自らの経験を交えてイノシシによる田畑への害を説明したかった」と話している。