イスラエル軍、ガザ病院で「武器発見」― 医師による院内の破壊を映像公開

イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザ地区のアル・シファ病院で行った「ハマスに対する標的を絞った作戦」で、ハマスの武器や装備を発見したとして、映像を公開しました。しかし、ハマスは病院地下にはイスラエルが主張するような活動拠点はないと否定しています。

イスラエル軍の映像公開に対する反応

イスラエル軍は、アル・シファ病院で「司令センター」を発見し、武器や装備の映像を公開しました。映像にはAK47ライフルなどが映っており、イスラエル軍報道官によると、主要な武器庫を発見したとされています。しかし、BBCは映像の内容や撮影場所を確認できていないと報じています。

ハマスのバセム・ナイム高官は、イスラエル軍の発表を「ばかげていて無価値」と批判し、また、イスラエル軍が武器を持ち込んで置いた可能性も指摘しました。

医師による病院内の状況

病院の外科部長であるマルワン・アブ・サアダ医師によると、イスラエル軍の襲撃で放射線科が大きく破壊され、CTやMRI機器なども壊されたと話しています。また、メンテナンス担当の職員2人が拘束されたとも述べました。

一方、アル・シファ病院にいるアフメド・モハララティ医師は、病院には電力も酸素も水もないと話しており、早産の赤ちゃん6人がこの数日で亡くなったとも報告しています。

国際的な反応と停戦要求

国連の安全保障理事会は、ガザ地区における「人道的戦闘休止の拡大」を求める決議案を採択しました。これには日本を含む12カ国が賛成しましたが、アメリカ、イギリス、ロシアは棄権しました。

イスラエルはこの決議に反発し、国際法に従って行動を続けると述べました。一方、イギリスの議会は停戦を求める動議を否決しました。

今後の展開

ガザ地区では、医療機関の状況が極めて危機的な状況にあります。国際社会は停戦を求めているものの、現段階では緊張が続いています。

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