亡くなった女性が、死後に多額の医療債務を帳消しにしている、というニュースが注目されています。この女性はアメリカ・ニューヨークで暮らしていたケーシー・マッキンタイアーさんです。彼女は2019年に卵巣がんと診断され、2023年11月12日に38歳で亡くなりました。
ケーシー・マッキンタイアーさんの夫であるアンドリュー・ローズ・グレゴリーさんは、妻の死後2日後に、彼女が残していたメッセージを公開しました。その中でケーシーさんは、他者の医療債務を買い取って帳消しにするキャンペーンを立ち上げていることを報告しています。彼女は自身が最高の医療を受けられた幸運を知りつつも、他の人々が適切な治療を受けることができない現実に心を痛めたのです。
このキャンペーンは、NPO「RIPメディカル・デット」の取り組みの一環として行われています。RIPメディカル・デットは、医療債務を買い取り、元の値段よりも低い価格で帳消しにする活動を行っています。このキャンペーンに寄付をすることで、寄付額の100倍もの金額の医療債務が帳消しになるのです。
このキャンペーンは、収入が国の貧困レベルの4倍未満で医療負債を抱えている世帯や、収入の5%以上が医療負債で占められている世帯を対象としています。また、ケーシーさん自身は保険に入っていたため、適切な治療を受けることができました。しかし、グレゴリーさんは「恐ろしくなるような金額の書類を目にすることもあった」と話しています。
ケーシーさんのキャンペーンは、目標額の75万ドルに対して、現在では71万7080ドルの寄付が集まっています。RIPメディカル・デットのダニエル・レンパートさんによると、一般的に1ドルの寄付で100ドルの医療負債を免除することができるとのことです。つまり、現在の寄付額で約106億円の医療負債が免除されることになります。
このキャンペーンの企画は、ケーシーさんが亡くなった後に立ち上げられたものであり、多くの寄付金が集まった募金活動として注目を浴びています。
ケーシー・マッキンタイアーさんの素晴らしい取り組みは、亡くなった後でも多くの人々の命を救うことにつながっています。彼女の思いに心動かされ、私たちもこのキャンペーンに参加し、少しでも多くの人々が適切な医療を受けられるように手を差し伸べましょう。