昨年のクマのベビーラッシュ!秋田県の出没増加に専門家が3つの理由を解説

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クマの出没や人身被害が相次ぐ中、秋田県内ではクマの生息数が増加していると専門家が指摘しています。そこで、秋田県立大の星崎和彦教授(森林生態学)に、クマの生息数の実態や増加の理由についてインタビューしました。以下では、星崎教授の解説を通じて、クマの出没増加の背景にある3つの理由について詳しく説明していきます。

秋田県立大・星崎和彦教授による解説

クマの生息数は把握することが重要です。星崎教授は「生息数が分からないと、何頭捕っていいか決められない」と述べています。星崎教授は2019年度までに行った調査で、秋田県内のクマ生息数を4400頭と推定しました。しかし、実際にはこれよりも多い可能性があると考えています。今後はより正確な推定が行われることを期待しています。

また、今年度は過去最多の2138頭のクマが捕獲されています。星崎教授は、この異常出没の理由について「食料不足が一因と考えられる」と述べています。昨年はエサの条件も良かったため、クマの繁殖が進んでいた可能性があると言います。また、春の早い雪解けや暖かさにより、子グマの死亡率が下がったことも影響しているかもしれません。クマの個体数は毎年増えるポテンシャルを持っており、今年度の増加率がそれに近いか、それ以上だった可能性があると語ります。

クマの出没数が秋田県で突出している理由

秋田県でクマの出没数が他県に比べて突出している理由には、以下の3つの要素があると星崎教授は語ります。

1. 元々クマの多さとマタギの文化

秋田県には元々クマが多く生息していたことが挙げられます。また、マタギと呼ばれる狩猟民族の文化もあり、人獣接近状態が長く続いてきたのかもしれません。

2. 人口減少と社会の変化

秋田県は人口減少が著しく、集落や社会が変化してきました。これによりクマの生息環境も変化し、出没数が増加している可能性があります。

3. 地形の影響

秋田県は都市部でも木立が多く、クマが身を隠したり移動したりしやすい地形です。これは豊かな自然の指標とも言えますが、現代の状況ではクマの出没リスクを高める要因ともなっています。

以上が、星崎教授によるクマの出没増加の3つの理由です。クマとの共存を考える上で、地域の特性や課題を把握することが重要です。

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