無理攻めとがめた絶品の受け 伊藤七段が敗者復活に向け前進 第49期棋王戦コナミグループ杯 挑戦者決定トーナメント

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第49期棋王戦コナミグループ杯は、豊島将之九段と伊藤匠七段の挑戦者決定トーナメント敗者復活戦が行われました。この対局で、伊藤七段が相居飛車の力戦を114手で制し、挑戦者決定戦まであと1勝としました。

挑戦には4連勝が必須

棋王戦の挑戦者決定トーナメントは敗者復活戦がある特徴を持っています。ベスト4に残りながら敗退した3名のうち、勝ち抜いた1名が勝者組との挑戦者決定二番勝負に進出します。この対局では、先手の豊島九段の注文で矢倉の出だしに進みました。

後手の伊藤七段は、現代的な作戦選択として相矢倉を選ばず、中住まいの布陣から角筋を生かした素早い反撃を含んでいます。局面が動き出すと、豊島九段が右辺の端攻めに出ました。

伊藤七段が快勝

豊島九段は1筋に馬を作りましたが、1筋にキズを抱えているため損得は微妙でした。しかし、実戦では伊藤七段の懐深い指し回しを見ることになります。豊島九段が攻めに踏み込むしかないと見越して、伊藤七段は馬取りに飛車を回し、丁寧な受けの始まりとなりました。

伊藤七段は先手の攻めをかわしながら手順に自玉を右玉の好形につけ、駒得の優位がはっきりしました。終局時刻は19時45分で、最後は後手玉に詰みなしと見た豊島九段が伊藤七段の勝利を認めました。

この対局は受けを基調にじわじわ優位を拡大した伊藤七段の快勝譜となりました。

日本ニュース24時間より引用

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