ロシア軍のドローンが破壊したウクライナ戦闘機、実はおとりだった

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(写真:朝鮮日報日本語版) ▲破壊されたSu25とみられる戦闘機(写真左)と実際のSu25/X(旧ツイッター)

ロシアとウクライナの戦争において、ウクライナが「デコイ(おとり用の模造品)兵器」を使用していることが明らかになりました。先日、ロシア軍の自爆ドローンが破壊に成功したとされたウクライナ軍の戦闘機Su-25は、実際は「デコイ」だった可能性が浮上しています。

ロシア軍ドローンが破壊した戦闘機はデコイだった?

米国の軍事専門ニュースサイト「ザ・ウォーゾーン」によると、先月30日、ロシア軍のドローンがウクライナ空軍のSu-25を攻撃した様子がロシアのSNSを通じて拡散されました。攻撃が行われた場所はウクライナ中部のクリブイリフ郊外の空軍基地だと報じられています。動画を見ると、ロシア軍の自爆ドローン「ランセット」が目標に向けて飛行し、直後に爆発し、ウクライナ軍の戦闘機が一瞬で炎に包まれる様子が捉えられています。

しかし、この動画には驚くべき秘密が隠されていました。専門家の分析によれば、破壊された戦闘機は実際のSu-25とは多くの点で異なっているとのことです。操縦席には防水布が使われており、エンジンと翼の接合部やランディングギア、翼の長さなどにも違いが見られました。また、影の形状も奇妙であったとされています。さらに、爆発が2回起きなかったことも、この戦闘機がデコイである可能性を支持しています。ある専門家は「廃棄されたSu-25の部品で作られたのかもしれない」と推測しています。

ザ・ウォーゾーンは「これはウクライナ軍の戦闘機のデコイとして初めて目にするものであり、非常に緻密で高度なものであると言える」と指摘しています。ウクライナはモデルや戦車、野砲、多連装ロケットシステム(MLRS)などを通じてデコイを作る技術に長けていることがよく知られています。

デコイとは?

「デコイ」とは敵を混乱させつつ、実際の高価な兵器を浪費させる戦術のことです。現代の戦闘でも広く活用されています。デコイのポイントは、敵がこれを素早く破壊するかどうかです。敵がデコイを本物の武器と認識し、即座に攻撃してくれれば、それは優れたデコイと言えるでしょう。実際に、ウクライナでは模型の曲射砲や野戦用レーダーなどを独自に製作しており、その技術は広く知られています。

今回の攻撃はロシア軍によるデコイの破壊にとどまりましたが、「これはウクライナ空軍戦闘機が最前線およびその後方で直面している現実の脅威を示している」とザ・ウォーゾーンは指摘しています。攻撃を受けた基地は最も近い戦闘地域から約45マイル(約72キロ)離れており、以前にもロシア軍ドローンによる攻撃が行われたことがあります。今年9月には同じ基地内でロシア軍のランセットによってMig-29が破壊される様子が公開され、10月には本物のSu-25も攻撃を受けました。

【原文】イ・ヘジン記者

原文リンク:https://news.yahoo.co.jp/articles/d4f44170f50d55494431956fd3d1c259c97f78ab

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