現代自動車、ロシア工場売却し撤退…価格は1万6千円

ウクライナ戦争の余波で工場を閉鎖 ロシア政府のガイドに従って2年以内に買い戻しも可能

現代自動車のロシア工場の写真

韓国の現代自動車が戦争で稼動を停止したロシアの工場を1万ルーブル(約1万6千円)で売却し、撤退することにしました。

現代自動車はロシアのサンクトペテルブルクにある工場(HMMR)の株式をロシア現地メーカーのアートファイナンス(Art-Finance)に売却することを決めました。この売却については具体的な条件を交渉中です。現代自動車はロシアの状況を考慮し、すでに販売された車に対する事後管理(AS)運営を続ける方針です。ただし、ロシア工場はロシアとウクライナの戦争の影響で昨年3月から稼動停止しています。

現代自動車によると、工場の売却価格は1万ルーブルです。工場の帳簿上の株式価値は2873億3700万ウォン(約317億310万円)ですが、現代自動車は戦争の影響で約2年間の稼動停止により、これまでに1兆1300億ウォン(約1247億8900万円)の被害を受けたと集計しています。

この売却対象の工場は、2010年に建設されたサンクトペテルブルク工場と2020年に買収したゼネラルモーターズ(GM)の工場です。それぞれ最大年間20万台と10万台を生産できます。

ただし、現代自動車はロシア工場の株式を買い戻すことができる「バイバック・オプション」を契約書に盛り込んでいます。現代自動車の関係者によると、「ロシア政府のガイドに従って、2年以内に権利を行使することができます。ただし、買い戻せるかどうかはまだ不明です。」とのことです。

これに先立ち、日産やルノー、マツダなど他の自動車メーカーも一定期間内に資産を買い戻すことができる条件付きで、現地資産をロシア政府や国営企業、現地合弁会社などに渡して撤退しました。ルノーは20ドル、日産とマツダはそれぞれ1ドルで資産を渡しました。

現代自動車も今年初めからカザフスタンの企業と工場の売却を調整していましたが、ロシア財務省が「非友好国」の投資家が事業体を売却する場合、市場価値の最大10%の税金を支払わなければならないという条件を提示したため、カザフスタンの企業との売却は失敗に終わりました。

記事の引用元: Yahoo!ニュース

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