「675年前のタイムカプセル」仏像の中の紙、内容確認の結果を発表

日本ニュース24時間

こんにちは、みなさん!今回のニュースは、福山市の明王院からお届けします。さて、今回のニュースはなんと、675年前のタイムカプセルの発見についてです!明王院の国宝である五重塔において、木造の弥勒菩薩坐像が修理される中で、頭部の中から見つかった紙束には、驚きの内容が刻まれていたそうです。それでは、詳細を見ていきましょう。

木造弥勒菩薩坐像の中から発見された「印仏」

五重塔といえば、南北朝時代の1348年に建立された歴史的な建物です。この五重塔の本尊である木造弥勒菩薩坐像は、同時期に作られ、完成時には中に和紙の束が納められていたと考えられています。そして、今年の夏に行われた修理作業の際に、その束が見つかったのです。ただし、紙質の劣化が進んでいたため、慎重に取り出し、内容を確認する作業が行われました。

「印仏」とは?

納入品として納められた和紙の束には、3つの「印仏」が含まれていました。それぞれの和紙には、釈迦如来、薬師如来、地蔵菩薩といった三つの仏が墨色で押されていたのです。一般的には、特定の仏の印を押すことが多いのですが、この束には三つの仏が並んでいる珍しい「印仏」が刻まれていたのです。これは、過去、現在、未来を象徴する「三世仏」と考えられています。今後の調査でさらに詳細を解明していく予定です。

感動のメッセージ、時空を超えて届けられる

五重塔は、当時の多くの人々の寄進によって建てられたと言われています。今回の和紙の束には名前が記されていないものの、無数の印仏が押されていることから、明王院の住職は「名前のない人々によって支えられた寺院であり、今回、タイムカプセルのようなメッセージを受け取ったような気持ちです」とコメントしています。

この素晴らしい発見によって、675年前の時代の状況を垣間見ることができるかもしれません。明王院では今後もさらなる調査を進める予定です。

おしまい!

※詳細なニュースはこちらからご覧いただけます。

仏像の頭部に納められていた紙に押されていた「印仏」。右から、釈迦如来立像、薬師如来立像、地蔵菩薩立像が、ひとつの版に描かれている

※画像はイメージです。