「別れていいんだな」　元彼からDM、友人への相談2日後に殺人事件

　29日午前10時15分ごろ、横浜市鶴見区東寺尾中台のマンション敷地内にある駐車場で、このマンションに住む大学生の冨永紗菜さん（18）が倒れているのが見つかり、その後死亡が確認された。冨永さんの遺族は29日、弁護士を通じ「やっと1週間前に別れることができたところでした。それでも連絡が途切れず、今回の犯行に遭いました。今は気持ちの整理がつきません」とするコメントを出した。

【写真】女性が襲われた現場付近を調べる警察官ら=2023年6月29日午後1時8分、横浜市鶴見区、朝日新聞社ヘリから、内田光撮影

　友人らは、冨永さんが伊藤龍稀（はるき）容疑者（22）=殺人容疑で緊急逮捕=とみられる人物との関係で悩んでいたと明かす。

　小学校時代の同級生という男性2人は事件2日前の27日深夜、冨永さんと一緒に東京・お台場までドライブに行った。その際、冨永さんから「別れた元彼から一方的にダイレクトメッセージ（DM）が何件も来て怖い」と相談を受けたという。

　2人によると、冨永さんはこの際、以前働いていた飲食店で知り合った相手と2年ほど交際していたが、馬乗りになって殴られるなど暴力をふるわれたので別れた、などと説明。DMは「本当に俺と別れていいんだな。どうなっても知らないからな」などとする内容だった。その後のやりとりで、28日にアルバイト先まで「元彼」が来たとも話していたという。