選管ミス、連鎖断てるか 仙台市議選あす投開票


平成26年以降の仙台市選管の主なミス・不祥事

 任期満了に伴う仙台市議選(定数55)が25日、投開票される。同市選挙管理委員会は平成26年の衆院選と最高裁裁判官国民審査での票水増し問題以降、実施された全ての選挙事務でミスが続出。今回の市議選でも、ポスターの掲示板に番号表記のミスがあったことが判明した。25日の投開票で“負の連鎖”を断ち切ることはできるか。

 「初歩的なミス。『そんなことがあるのか』と思った」

 21日に行われた定例会見で、郡和子市長が苦笑いを浮かべるのも無理はなかった。

 告示日の16日、青葉区選管は立候補者ポスターの掲示板に番号の誤りがあったと発表。6つの数字が2度連なって掲示されるというミスだった。設置業者の取り付けミスが原因で、同選管の確認作業でも気づくことができなかった。

 市選管によるミスは、今回が初めてではない。前回の27年の市議選でも、同市泉区で同様のミスが起こっている。市選管は度重なるミスを受けて、これまで開票所スタッフの増員や、開票時刻の繰り上げなど再発防止策を進めてきた。だが、先月に若林区で行われた参院選宮城選挙区の開票作業でも集計の誤りなど複数の不手際があった。

 常態化している市選管のミスに、あるベテラン市議は「政令市として恥ずかしい。有効な対策は取っているはずなのに、なぜこうも失態を繰り返すのか、釈然としない」と憤りを隠さない。

 郡市長は「選挙業務について職員の人材育成が途切れた時期があった。(選挙は)民主主義の根幹。職務に当たれる人材を作っていきたい」と強調した上で、再発防止に向け「緊張感も持って仕事をするということに尽きる。選挙管理の事務だけでなく、何をすべきか認識して職務に当たってほしい」としている。(千葉元)



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