小室哲哉、「もう一度バズりたい」発言と話題のビジュアル変化

動画配信サービス『DMM TV』で始まった新コンテンツ「DMMショート」の総合プロデューサーを務める小室哲哉氏の最近の発言が注目を集めている。5月29日の配信に関する記者会見に登場した小室氏は、「まだショートドラマからのヒット曲ってないなと思って。もう一回くらいバズりたいなという気持ちがある」と、自身の再起への意欲を語った。

輝かしい90年代「小室ファミリー」時代

1990年代、小室哲哉氏はまさに日本の音楽シーンの頂点に君臨していた。自身のバンドTM NETWORKに加え、TRF、globe、安室奈美恵、篠原涼子、hitomi、鈴木亜美など、彼がプロデュースしたアーティストは「小室ファミリー」と呼ばれ、数々のミリオンヒットを生み出し社会現象となった。その影響力は計り知れないものがあった。

栄光からの転落、そして相次ぐスキャンダル

しかし、華原朋美との恋愛騒動や、2002年のglobeのKEIKOとの3度目の結婚あたりから、その雲行きは怪しくなる。決定的なのは2006年に発覚した著作権詐欺事件だ。自身が権利を持たない楽曲の著作権を譲渡しようとし、5億円を詐取したとして逮捕・起訴され、懲役3年・執行猶予5年の有罪判決を受けた。これは世間に大きな衝撃を与えた「転落劇」だった。

妻KEIKOの病、そして不倫報道と引退表明

有罪判決後、小室氏を支えた妻KEIKOが2011年にくも膜下出血で倒れ、闘病生活が始まる。そして2018年、『週刊文春』が、妻の介護をしていたはずの小室氏がシングルマザーの看護師と不倫関係にあると報じた。これを受け、小室氏は記者会見を開き、不倫関係は否定しつつも、芸能界からの引退を表明した。

この会見では、KEIKOの病気の後遺症について「子供に戻った」などと発言し、同情を誘おうとする一幕もあったが、後にKEIKO本人や親族から反論を受ける事態となった。その後、2019年には引退を撤回し楽曲提供などで活動を再開したが、全盛期のような「バズる」状態には至っていないのが現状だ。
DMMショートの記者会見に登壇した小室哲哉氏DMMショートの記者会見に登壇した小室哲哉氏

「引退したのでは?」「おばちゃんルック」SNSの冷めた声と見た目への注目

小室氏の「もう一度バズりたい」という発言に対し、SNS上、特にX(旧Twitter)では残念ながら冷めた反応が多く見られた。「引退宣言しましたよね?」「結局過去の栄光を捨てきれない哀れな人」といった厳しいコメントがある一方、多くの人が注目したのは、むしろ小室氏の「ビジュアル変化」だった。
以前と比べてビジュアルの変化が話題となった小室哲哉氏以前と比べてビジュアルの変化が話題となった小室哲哉氏

変化した見た目、再起への「覚悟」?

「おばちゃんルックでバズってるやん」「貫禄のあるマダムだな思ったら小室哲哉の人だった」など、その見た目に関する投稿が相次いだ。小室氏は以前から襟足の長いヘアスタイルが定番であり、フェミニンな雰囲気はあったが、年齢を重ねたフェイスラインや強めのアイメイクが、より女性的な印象を与えているのかもしれない。全盛期に比べ世間的な認知度が下がっている現状で、トレードマークのロングヘアーを短くしたり、髪色を変えたりするのは容易ではないだろう。むしろ、どのような評価を受けようとも自身のスタイルを貫く姿勢に、ある種の「再起への覚悟」が感じられるという見方もある。

小室哲哉氏の「もう一度バズりたい」という言葉には、かつての栄光を知る者としての強い思いが込められている。しかし、現状では発言そのものよりも、そのビジュアルの変化に世間の注目が集まっている皮肉な状況だ。果たして、音楽で再び世間をあっと言わせる日は来るのだろうか。

出典: Yahoo!ニュース、Smart FLASH