中国の豪雨の中、三峡ダムが放流量を増やす

中国中部の湖北省宜昌市にある、世界最大級の水力発電ダムである三峡ダム。近年の豪雨により、ダム湖の水位が上昇し続けています。 7月20日、国営の新華社通信は、三峡ダムの壮大な全景写真を公開しました。写真からは、上流域での豪雨の影響で、ダム湖の水位が上昇し続けている様子が見て取れます。この状況を受け、ダムの管理当局は、下流域の洪水被害を防ぐため、放流量を増やす決断を下しました。

Hình ảnh đập Tam Hiệp ngày 20/7 - Ảnh: THXHình ảnh đập Tam Hiệp ngày 20/7 – Ảnh: THX

広範囲で続く豪雨、各地で被害相次ぐ

中国では現在、広範囲で記録的な豪雨が続いており、各地で深刻な被害が出ています。 7月20日未明、四川省雅安市漢源県の新華村で発生した土石流により、40棟以上の家屋が被害を受け、住民1,254人に影響が出ました。また、土石流の影響で交通網が遮断され、地域は孤立状態に陥っています。

救助隊は懸命な捜索活動を続けており、20日夜までに8人の遺体を発見しましたが、依然として30人以上が行方不明となっています。

陝西省では橋が崩壊、多数が濁流に

豪雨の影響は四川省だけにとどまりません。 陝西省商洛市柞水県では19日夜、金銭河にかかる橋が豪雨による増水で崩壊し、通行中の車両が濁流に飲み込まれる事故が発生しました。

崩壊した橋は全長366メートルで、丹鳳県と寧陕県を結ぶ高速道路の一部でした。高速道路の料金徴収システムのデータによると、事故当時、橋の上には17台の乗用車と8台のトラックが走行していたとみられています。現在、700人以上の救助隊員と1,500人以上の地元住民が、行方不明となっている31人の捜索を続けています。

まとめ

中国各地で猛威を振るう豪雨は、多くの人々の生活を脅かしています。三峡ダムの放流量増加は、下流域の洪水被害を最小限に抑えるための苦渋の決断と言えるでしょう。被災地の1日も早い復興を祈るとともに、豪雨によるさらなる被害が出ないことを願うばかりです。

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