アメリカ大統領選に向け、共和党のドナルド・トランプ前大統領は、第三党候補のロバート・F・ケネディ・ジュニア氏からの支持を受け入れました。注目すべきは、トランプ氏が再選を果たした場合、ジョン・F・ケネディ元大統領の暗殺に関する未公開文書を全て公開すると表明したことです。
トランプ氏、JFK暗殺記録公開と子供たちの健康問題調査を公約
アリゾナ州グレンデールで行われた共和党の集会で、トランプ氏はケネディ氏からの支持表明を受け、熱狂的な支持者たちに向けて演説を行いました。その中で、JFK暗殺記録の公開に加え、自身を狙ったものも含めた歴代大統領暗殺未遂事件を調査するための新たな委員会の設置を提案しました。
さらに、ワクチン反対の急先鋒として知られるケネディ氏と共に、子供たちの健康問題を調査するための専門家パネルを設置することも約束しました。トランプ氏は、「ボビー(ケネディ氏の愛称)はアメリカを再び健康にするだろう」と述べ、彼の支持を称賛しました。
RFK Jr氏、第三党候補からの撤退を表明しトランプ氏支持へ
一方、ケネディ氏は、大統領選に向けた第三党候補としての活動を停止し、トランプ氏を支持することを表明しました。ケネディ氏の副大統領候補であるニコール・シャナハン氏は以前、選挙戦に残ってもハリス氏の勝利につながるだけだと述べており、「我々はトランプ氏から票を奪っている」との見解を示していました。
ケネディ氏は、選挙人団の票をトランプ氏から奪う可能性のある激戦州では投票用紙から自分の名前を外す一方で、他の州では投票用紙に残ると述べています。
RFK Jr氏のトランプ氏支持に家族は反発
しかし、ケネディ氏のトランプ氏支持は、彼の家族内での亀裂を浮き彫りにしました。彼の5人の兄弟姉妹は共同声明を発表し、RFK氏のトランプ氏支持は「私たちの父と家族が守ってきた価値観への裏切り」であり、「悲しい物語の悲しい結末」だと述べ、ハリス氏とウォルツ氏の民主党候補を支持すると表明しました。
子供たちの健康問題に関する専門家パネル設置は実現するか?
注目されるのは、トランプ氏が提案した子供たちの健康問題を調査するための専門家パネルです。ケネディ氏は長年、ワクチンが自閉症を引き起こすと虚偽の主張を繰り返しており、近年では、WiFiが「脳漏れ」を引き起こす、学校での銃乱射事件は抗うつ薬と関連している可能性がある、水中の化学物質が子供をトランスジェンダーにしているなど、根拠のない主張を繰り返しています。
こうしたケネディ氏の主張は、医療専門家から繰り返し否定されており、専門家パネルの設置が実現した場合、その客観性や信頼性が問われる可能性があります。
まとめ:大統領選の行方とJFK暗殺記録公開の行方
今回のケネディ氏の支持表明が、大統領選にどのような影響を与えるのか、今後の動向が注目されます。また、トランプ氏が再選を果たした場合、JFK暗殺記録が公開されるのか、その内容にも大きな関心が寄せられています。