中国の巨大水族館に登場した「ロボットジンベエザメ」:本物と見紛う精巧さ、その裏にある目的とは?

広大な海の王者、ジンベエザメ。その雄大な姿を一目見ようと、多くの人が水族館を訪れます。しかし、中国のある水族館で展示されたジンベエザメは、なんと「ロボット」だったというのです。本物と見紛うほどの精巧なロボットジンベエザメの登場は、一体何を意味するのでしょうか?

中国最大級の水族館に「ロボットジンベエザメ」が登場!

2024年10月1日、中国広東省深圳市にオープンした大型水族館「小梅沙海洋世界」。注目を集めたのは、全長約20メートルという巨大水槽で悠々と泳ぐジンベエザメの姿でした。

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ジンベエザメは最大で20メートル近くまで成長する、世界最大の魚類。その大きさと穏やかな性格から、ダイバーや観光客にも人気ですが、近年では乱獲や海洋汚染の影響で個体数が減少しており、国際自然保護連合(IUCN)によって絶滅危惧種に指定されています。

期待と落胆:来場者を襲った「ロボットジンベエザメ」の衝撃

「小梅沙海洋世界」を訪れた人々は、巨大水槽を優雅に泳ぐジンベエザメの姿に歓声を上げていました。しかし、その感動は長くは続きませんでした。よく見ると、そのジンベエザメはロボットだったのです。

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精巧に作られたロボットジンベエザメではありましたが、機械的な動きは隠しきれず、来場者からは「騙された」「偽物を見せるなら、いない方がましだ」といった批判が殺到。中には、高額な入場料を返金するように求める人もいたそうです。

水族館側の主張:「海洋環境保護」のための決断

批判を受けて、水族館側は「ジンベエザメの取引を禁止する法律があるため、ロボットを展示した」と説明。「ロボットジンベエザメは、海洋環境保護のメッセージを伝えるためのものだ」と主張しています。

ロボットジンベエザメは未来の展示方法?

今回の「ロボットジンベエザメ」の登場は、水族館の展示方法について、私たちに様々な問いを投げかけています。絶滅危惧種の保護、倫理的な問題、そしてエンターテイメントとしてのあり方。

ロボット技術の発展は、水族館の未来を大きく変える可能性を秘めているのかもしれません。