千葉県市川市で発生した民家侵入事件で、住人の女性が顔面を殴打されるなどの重傷を負い、現金が奪われるという痛ましい事件が発生しました。警察は、監禁容疑で男を逮捕し、事件の全容解明を急いでいます。
女性会社員が自宅で襲撃、監禁される
10月17日午前7時頃、千葉県市川市柏井町に住む72歳の女性から「娘がいない」と110番通報がありました。警察が駆けつけたところ、50歳の娘である女性会社員の部屋は荒らされており、現金などがなくなっていたことから、強盗致傷事件として捜査が開始されました。
その後の捜査で、被害女性は就寝中に男3人組に襲われ、暴行を受けて粘着テープで縛られた後、自身の軽乗用車に乗せられて連れ去られたことが判明しました。
千葉県警市川署に移送された藤井容疑者(左から2人目)(17日午後11時57分、千葉県市川市で)
監禁容疑で男を逮捕、被害女性を保護
懸命な捜査の結果、同日夜に埼玉県川越市内の宿泊施設で被害女性が保護され、一緒にいた住所・職業不詳の藤井柊容疑者(26)が監禁容疑で現行犯逮捕されました。被害女性は顔面を殴打されるなど重傷でしたが、命に別状はないとのことです。
横浜市の強盗殺人事件との関連も捜査
一方、捜査関係者によると、9月に発生した横浜市青葉区の住宅で後藤寛治さん(75)が遺体で見つかった強盗殺人事件で、現場から藤井容疑者の指紋が検出されたことがわかりました。警察は、市川市の事件との関連についても詳しく調べています。
千葉県警察本部
「闇バイト」との関連は?
今回の事件では、窓ガラスを割って侵入するなどの手口が、「闇バイト」を実行役とした一連の強盗事件と類似しているとの指摘もあります。警察は、藤井容疑者が「闇バイト」に関与していた可能性も含め、事件の全容解明に向けて捜査を進めています。
事件に関与したとみられる男が出頭
18日未明には、事件に関与したとみられる別の男が神奈川県警都筑署に出頭しました。警察は、男から事情を聴くとともに、他の共犯者の行方も追っています。