近頃、SNSを中心に「れいわ新選組の山本太郎代表が『在日コリアンの方々は何年も納税されてきた！参政権ぐらい与えてもいいだろう！』と発言した」という情報が拡散し、波紋を呼んでいます。
発言内容の確認と真偽は？
問題となっている情報は、2024年10月17日に投稿された「【悲報】山本太郎『在日コリアンの方々は何年も納税されてきた！参政権ぐらい与えてもいいだろう！』」というツイートが元になっているようです。
投稿には、掲示板サイト「5ちゃんねる」のスレッドを紹介するまとめサイト「おーるじゃんる」へのリンクが貼られており、そこでは情報源として「ソースは今やってるLIVE配信」と記載されていました。
この情報から、投稿日時や添付画像を手がかりにれいわ新選組のYouTubeチャンネルを確認したところ、「【LIVE】山本太郎代表 街宣！ [#衆院選2024 #比例はれいわ] 2024年10月16日 千葉県・津田沼駅」という動画が該当すると判明しました。
実際の山本太郎氏の発言内容は？
問題の動画において、視聴者からの「外国人参政権は必要なのか」という質問に対し、山本氏は以下のように回答しています。
「昨日今日来たという外国の方々に参政権なんて渡せません。一方で日本という国は昔、大日本帝国と名乗っていた時代に、臣民、ある意味で日本人と認めていた外国の方々がいらっしゃいます。在日コリアンの方々とかですね。戦争が終わった途端にお前らは外人だという扱いになりましたけれども、何代にもわたってこの国で生活をされて、そして納税もされている、そういう方々が大勢いらっしゃいます。私は国政にという話ではなく、まずは地方自治体においての選挙、というところにおいて投票をどうするかっていう話し合いぐらいは私はしてもいいと思ってます。同じ船に乗って生きてきた、日本をつくってきたという乗組員の一員として、そういう方々に対してその選挙ってものをどうするのかっていうぐらいの話し合いは議会だからしてもいいんじゃないですか？」
上記が発言の全文であり、拡散されている情報とは大きく内容が異なっていることが分かります。
山本太郎氏の街頭演説の様子
まとめ｜拡散情報と事実に食い違い
山本氏は、動画内で「昨日今日来た外国の方々に参政権を与えるべきではない」と明言しており、拡散されている情報とは真逆の意見を述べています。
今回のケースは、発言の一部を切り取り、文脈を無視することで、本来の発言とは異なる意味合いを持たせてしまう情報操作の一例と言えるでしょう。
情報を受け取る際には、発信源を確認する、情報の裏付けを取るなど、自身で情報を取捨選択することが重要です。
