【解説】衆院選の注目勝敗ラインとは? 中盤戦突入で各党の重点区注力も激化


【一覧】衆院選の候補者

 衆院選は小選挙区289、比例代表176の合計465議席を争う戦い。過半数は233議席。石破茂首相(自民党総裁)は自民、公明の与党で過半数233議席という「無難」(政界関係者)な数字を目標に置いている。自民の公示前勢力は256議席(議長も含む)で単独で過半数を持っていたが、今回は派閥裏金事件などによる逆風が吹いており、非公認とした候補もおり、「与党で過半数」は、今回に関しては「現実的な目標」と見る向きが多い。与党の公示前勢力は、自民256議席、公明32議席の計288議席。

 序盤の報道各社の情勢調査では、与党で過半数は維持されると予測するものが複数あるが、自民党の単独過半数割れを予測する調査もある。今後、情勢は変わる可能性があるが、いずれにしても自民党には厳しい戦いとなっているとみられる。

 過半数233議席をめぐる与野党の攻めぎ合いが、勝敗ラインの象徴的な目安だが、このほかにもいくつか注目されている勝敗ラインがある。

 すべての常任委員会の委員長ポストと、委員の半数を獲得することが可能な「安定多数」は、244議席。また、常任委員会の委員長ポストと、委員の過半数を獲得できる「絶対安定多数」は261議席となる。

 一方、憲法改正の発議に必要な3分の2の議席は310議席となる。

 自民党は前回2021年衆院選では、選挙後の追加公認を含めて「絶対安定多数」の261議席を獲得していた。この時、立憲民主党の獲得議席は96だったが、今回は前回より議席を大きく増やすと予測する調査も多い。野田佳彦代表は17日のインタビューで「自民の過半数割れの可能性は、十分出てきていると思う。自公の過半数割れまで持っていきたい」と話した。



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