2024年10月20日、上皇后美智子さまは90歳のお誕生日を迎えられました。国民から愛され続けてきた美智子さまの人生を振り返り、その魅力に迫ります。
テニスコートの恋から始まった新しい風
1959年、皇太子だった上皇さまとテニスコートで出会い、ご成婚された美智子さま。民間出身の皇太子妃誕生は、当時の日本に「ミッチーブーム」と呼ばれる社会現象を巻き起こしました。
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ご自身のファッションを真似る女性が続出し、皇室に新風を吹き込みました。
国民と共に歩んだ平成の30年
お子様方を手元で育てられるなど、従来の皇室の慣習にとらわれない姿勢は、国民の共感を呼びました。上皇さまの公務にも積極的に同行され、常に寄り添われるお姿は、多くの人々に感動を与えました。
一方で、週刊誌などで心ないバッシングを受けたこともありました。そんな中でも、ご家族の支えを力に、公務に邁進されました。
寄り添うお姿、被災地へ
平成は、雲仙・普賢岳の噴火災害、阪神・淡路大震災、東日本大震災など、多くの自然災害に見舞われた時代でした。美智子さまは、上皇さまと共に被災地を訪問し、被災者一人ひとりに寄り添い、励ましの言葉をかけられました。
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また、国内外の戦争の激戦地を巡る「慰霊の旅」も続けられました。
文化への深い造詣と国際親善
幼少期から文学や音楽に親しまれてきた美智子さまは、多くの文化人や音楽家とも交流がありました。詩の英訳や歌集の出版、児童書の普及活動など、幅広い分野で文化の発展に貢献されました。
国際親善活動においても、各国の人々と心を通わせ、温かい交流を大切にされました。子供を抱きしめたり、笑顔で言葉を交わされる姿は、世界中の人々に深い感銘を与えました。
上皇さまとの穏やかな日々
令和への代替わり後は、上皇さまと共に仙洞御所で過ごされています。
「象徴としての私の立場を受け入れ、私を支え続けてくれた多くの国民に衷心より感謝するとともに、自らも国民の一人であった皇后が、私の人生の旅に加わり、60年という長い年月、皇室と国民の双方への献身を、真心を持って果たしてきたことを、心から労いたく思います」
平成最後の記者会見で、上皇さまは、共に歩まれた日々をこのように振り返られました。
90歳のお誕生日を迎えられ、これからも上皇さまと穏やかな日々を過ごされることを願っております。