習近平国家主席の新型コロナ政策を厳しく批判した中国の「物言う企業家」、獄中で前立腺癌を患い重篤状態 家族が海外治療を望むも当局は無視


 その後、中国共産党規律検査委員会は、任氏を汚職、贈収賄、公的資金の横領、権力乱用の容疑で逮捕。任氏は北京第2中級人民法院(裁判所)で懲役18年の判決を受けた。

 任氏は現在、73歳になっているが、罹患していた前立腺癌が悪化し、すでに重篤な状態だという。このため、任氏の親族が習氏に手紙を送り、「家族からの度重なる懇願にもかかわらず、彼は手術を受けることを許されず、私たちは深く苦しみ、絶望的になっています」としたうえで、「(任氏が)治療のために海外に行く機会を与えてください。これは家族の最後の希望というだけでなく、生命を尊重することでもあります。 寛容で共感的な決断は、痛ましい後悔ではなく、歴史の優しさの証となるでしょう」としたためている。

 中国では、「反革命罪」などで計4回も投獄されたノーベル平和賞受賞作家で人権活動家の劉暁波氏が、獄中で肝臓がんを患い、米国などが劉氏の受け入れを表明したが、当局は海外での治療を許さず、劉氏は2017年7月13日、獄中で死去した例がある。



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