「まともな組織がつくことはない」 斎藤前知事の出直し選挙の行方は… 強力な対抗馬も登場


「“人としての信用”を完全に失った」

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 二つ目の虚言は「告発者捜し」について“最善の対応だった”と言い切ったことである。

 斎藤氏は告発文書が出回るや否や、側近に命じて作成者を特定させた。文書を作成した県職員は強引な取り調べを受けた後、今年7月に自ら命を絶ってしまった。

 危機管理コンサルタントの田中辰巳氏はこう言う。

「文書の内容がどうであれ、そもそも、告発された知事自身が直接処理にあたってはいけない事案です。公益通報者保護法を持ち出すまでもなく、疑惑が持ち上がった張本人に、その白黒をジャッジする権利がないのは当然のこと。本当にやましい気持ちがないのなら、すぐさま第三者に委ねれば済む話でした。斎藤氏は危機管理の基本を理解していません」

 むしろ、

「“危機喚起”をしてしまったといえるでしょう。犯人捜しなんてすれば、火に油を注ぐだけだからです。さらに、告発者が亡くなってからもなお“最善の対応だった”と言い張っている彼は、もはや“人としての信用”を完全に失ってしまったと思います」

「ひきょうな手法」

「彼は不信任案が可決されてから度々、その後の対応を“しっかり考えていきたい”などと述べ、解散や辞職の可能性を匂わせていました。しかし、26日の会見で解散について“私の中では最初からなかった”と、本音を漏らしたのです」(県政担当記者)

 さらには、

「不信任案が可決されたことについて問われ、“果たして知事が職を辞すべきことなのかというのが根底にある”と、最初から辞職するつもりがなかった旨も述べました。つまり、彼は解散と辞職のいずれも考えておらず、自動失職するつもりだったということになります」

 パワハラの責任より改革のほうが大事と言いたいのだろう。

「まさに墓穴を掘ってしまったということでしょう。彼は進退に悩んでいるフリをして世間の関心を集め、会見の後で連続してテレビ出演を果たしました。出直し選挙に備えて主張を述べたかったのでしょうが、今やひきょうな手法だったと批判されています」(同)



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