与野党の党首は22日、各地で支持拡大を図った。情勢調査で議席減が見込まれる自民党総裁の石破茂首相は野党候補と接戦を演じている愛知県の「重点区」に入った。立憲民主党の野田佳彦代表は派閥パーティー収入不記載事件を起こした自民批判を続けた。
【表でみる】夕刊フジが作成した「落選危機にある大物・著名候補21人のリスト」
産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)の終盤情勢調査で、自民、公明両党で過半数(233議席)を割り込む可能性が浮上。首相は愛知県岡崎市で演説し「与党の過半数(維持)は非常に厳しい状況」と苦境を認めた。首相や幹部が集中的に訪れる重点区を21日夜に選定し、23日は千葉県や茨城県の重点区に入る。
公明も21日、オンラインの幹部会合で、公認候補を擁立した11の小選挙区での全勝に向けて党幹部が選挙区入りする方針を確認。自身の選挙区での活動を優先してきた石井啓一代表は23日に初めて、日本維新の会と全面対決する大阪府と兵庫県の6選挙区に入る。
情勢調査で公示前の98議席から50議席程度の積み増しが見込まれる立民の野田氏は22日、不記載事件に関係した自民の前議員が立候補した埼玉県の選挙区に入り「自民の処分は甘すぎる。カネまみれの政治に終止符を打とう」と声を上げた。
公示前43議席の維持が困難な情勢の日本維新の会の馬場伸幸代表は、本拠地の関西以外での議席獲得に向け福岡県と山口県で街頭演説した。