野田佳彦氏、立憲民主党代表に返り咲き! 2012年の政権交代から何を学び、何を変えるのか?

2024年9月23日、野党第一党である立憲民主党の代表選挙が行われ、野田佳彦元総理が代表に選出されました。今回の選挙では、枝野幸男氏、泉健太氏、吉田晴美氏といった有力候補を抑えての勝利となりました。

野田氏といえば、2012年に民主党政権を引き継ぎ、政権交代を実現した経験を持つベテラン政治家です。しかし、その後の総選挙で敗北し、政権を自民党に明け渡したというイメージも根強く残っています。

そこで今回は、野田氏が代表に返り咲いた意味、そして2012年当時と比べて何が変わり、何が変わらないのかについて解説していきます。

自衛隊の父のもと、非自民の道を歩み始める

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野田氏は、自衛隊のノンキャリアとして勤務した父親のもとで育ちました。幼少期にテレビで見た浅沼稲次郎社会党委員長刺殺事件をきっかけに政治を意識するようになり、早稲田大学時代には新自由クラブのボランティア活動に参加。その後、松下政経塾を経て、千葉県議会議員選挙に無所属で立候補し、見事当選を果たします。

1993年には日本新党から国政に進出し、その後も新進党、民主党、民進党、立憲民主党と所属する政党は変わりながらも、一貫して「非自民」のスタンスを貫いてきました。

野田氏は、著書『民主の敵ー政権交代に大義ありー』の中で、田中角栄元総理による金権政治や集金・集票システムは「当時の正解」であったかもしれないが、「現在の正解」ではないと断言。そして、今の自民党にはそれを修正することはできないと指摘しています。

野田氏の政治信条は、権力の腐敗を防ぐために政権交代可能な政治体制を築くこと。そのために、野党第一党の代表として、再び自民党に対峙していく覚悟を示しています。

経験と安定感、そして課題は「刷新感」

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今回の代表選挙では、野田氏の豊富な政治経験と安定感が評価されたと言えるでしょう。しかし、自民党総裁選挙でも注目された「刷新感」という点では、他の候補者と比べて見劣りする部分もあったかもしれません。

2012年の政権交代から12年。野田氏は、過去の成功と失敗から何を学び、そして何を変えようとしているのでしょうか。今後の立憲民主党の動向に注目が集まります。