衆院選投開票日を27日に控え、元衆院議員・杉村太蔵氏の発言が物議を醸している。
あなたの一票で日本を変えられる――。昨今の投票率低下を改善すべく、あらゆるメディアでこの文言が流れているが、杉村氏は26日放送の読売テレビ「今田耕司のネタバレMTG」で「あなたの一票で日本が変わる。そんなわけないから！」とぶっちゃけたのだ。
これに番組MCの今田耕司が「こわっ！（日本は）変わらないの？」と驚くと、杉村氏は「だって。あなたの一票以上に、あなたの一議席でも変わらなかったんですから」とピシャリ。
続けて「『あなたの一票が日本を変える』というのはキャッチーなのだけど、変わりましたか？ 実感ありますか？」と問題提起した。
その後も杉村氏は「若い人は、まだ自分の力で何とかできません？ 我々が年取って働けなくなったり、病気になったり、そういったところに社会保障や国のお金って使われるべきでは？ 弱者だから」と持論を展開。
杉村氏の主張もわからなくはないが、現役世代は物価上昇と税負担で苦しい生活を強いられている人も多い。結婚して子どもをもうけようと思っても、薄給を理由に断念する人もいる。
そうした現状をツッコまれても、杉村氏は「児童手当が増えた、子育て支援策も増えた、待機児童もどんどん減った。僕からすれば十分なんじゃないかな。そこはやっているんじゃないかな」と引かず。その上で「僕は『日本を変えない』がキャッチフレーズ。今の日本は素晴らしい国。僕自身は何の不満もない。今の日本は完璧。何ひとつ変えたいところがない」と力説した。
杉村氏の「あなたの一票では変わらない」発言についてテレビ関係者は「日本は先進国の中でも投票率が低い。すべてのメディアは暗黙の了解で『選挙に行きましょう』というスタンスなので、杉村さんの発言はアウトと言えばアウトですね。まさかそんなことを言うとは思ってもみなかったのではないか」と語る。
ネット上では杉村氏の発言について「正直当たっていると思う」や「それを言ったらおしまい」「太蔵は金持ちだからそう言える」などの意見が交錯。なかには、杉村が元自民党議員であったことに注目し、投票率が下がれば下がるほど自民党に有利というデータを踏まえ「やっぱり太蔵は自民党が好きなんだな」といった指摘も上がっている。
東スポWEB
