『NHKスペシャル』でやり取り放送…批判噴出
SMILE-UP.(旧ジャニーズ事務所)は26日までに公式サイトを更新し、創業者・故ジャニー喜多川氏による性加害の被害補償にあたっていた補償本部長を解任したと発表した。同本部長は今月20日放送『NHKスペシャル ジャニー喜多川 〝アイドル帝国〟の実像』において、同社最初のアイドルグループ・ジャニーズの元メンバーである故中谷良さんの姉との電話でのやり取りをめぐり、批判を集めていた。
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中谷さんはかつて書籍でジャニー氏から性被害を受けたことを告発していた。しかし、旧ジャニーズ事務所が同氏の性加害を認める前に死亡。番組では、中谷さんの姉が被害を受けた弟への謝罪を電話で求めたのに対し、補償本部長が「誰が何を謝るんだというのが、ちょっと、今、分からなくて。本人たちが死んじゃっているんで」「本を書かれて痛めつけられたのは間違いないんで。会社としては、すごくつらい目にあったのは間違いないんで」「心の底からお詫びができない」などと返答する音声が放送された。番組ではその後、東山紀之社長が遺族に謝罪したとナレーションで伝えた。
その状況を踏まえ、SMILE-UP.は「報道にございましたとおり、被害にあわれた方のご関係者から、亡くなったご本人への謝罪を求めるお話があり、弊社社長東山紀之にて本年9月にご遺族にお会いして謝罪しております。また、今回の報道後にも、弊社社長東山紀之にて、ご関係者様に、改めて謝罪をしております」と説明した。
そして、「補償本部長を解任したことを今回の報道により、これまでに補償を終えられた皆さまをはじめ、被害者救済委員会をはじめとする弊社の補償業務にご協力いただいている方々など、ご関係の皆さまにご心配をおかけしたことを深くお詫び申し上げます」と謝罪。続けて「弊社は本件を重く受け止め、補償業務体制の一部を変更すべく、当該補償本部長の任を解くと共に新たに補償本部長を任命し、補償本部における業務の実施体制を見直すことといたしました。弊社は、新体制の下に、あらためて被害にあわれた方々に寄り添っていくという決意を胸に、被害救済に最後まで全力を尽くして取り組んでまいります」としている。
補償本部長の対応については、放送直後からネット上で「返答が雑過ぎる」「遺族に対して非礼だ」「酷すぎる」などの批判が噴出。また、今回の解任発表には「批判されたから解任したにすぎない」「後出し対応」「解任が少しでも被害者の方々の心のケアにつながることを願います」などの声が上がっている。
ENCOUNT編集部