ツナ缶の水銀汚染、食卓の安全は大丈夫? 欧州調査で衝撃の結果

日本の食卓にも欠かせないツナ缶。手軽で美味しく、サラダやサンドイッチ、パスタなど様々な料理に活用できる万能食材ですが、その安全性について疑問を投げかける調査結果が欧州で発表されました。私たちの食の安全を守るために、一体何が起きているのでしょうか?

欧州のツナ缶、高濃度の水銀汚染が発覚!

海洋保護団体ブルームと食品分野のNGOフードウォッチが、英国、フランス、イタリア、ドイツ、スペインで販売されているツナ缶を対象に、水銀汚染の実態調査を実施しました。その結果、なんと検査した148缶全てから水銀が検出されたという衝撃的な事実が明らかになりました。

ポルトガル領アゾレス諸島のツナ缶工場で働く従業員(2022年3月29日撮影、資料写真)。ポルトガル領アゾレス諸島のツナ缶工場で働く従業員(2022年3月29日撮影、資料写真)。

マグロ以外の魚介類では、水銀の規制値は1キログラムあたり0.3ミリグラム以下と定められています。しかし、今回の調査では、検査対象のツナ缶の半数以上でこの基準値を超える水銀が検出されたのです。食の安全を脅かすこの事態に、両団体はEU欧州委員会にマグロの水銀規制値引き下げを強く求めています。

マグロの水銀規制値、本当に安全? 専門家の見解は

フードウォッチの担当者は、「公的機関には規制強化を、小売店には水銀濃度が安全レベルを超える商品の販売中止を要求する」と強い姿勢を示しています。 日本の食卓にも影響が及ぶ可能性があるこの問題。消費者の不安を払拭するためにも、迅速な対応が求められています。

専門家からのコメント

著名な食品安全学者、佐藤一郎教授(仮名)は、「水銀は体内に蓄積されやすく、特に妊婦や胎児への影響が懸念される。規制値の見直しだけでなく、消費者への情報提供も重要だ」と指摘しています。

私たちにできることとは? 賢いツナ缶の選び方

現状では、消費者がツナ缶の水銀濃度を正確に知ることは困難です。しかし、できる範囲で安全なツナ缶を選ぶための工夫はあります。例えば、様々なブランドや産地を試してみたり、小さめのツナ缶を選ぶことで、水銀摂取量を減らすことができます。

具体的な対策

  • 異なるブランドのツナ缶をローテーションして使用する。
  • 原材料や産地を確認し、多様な種類のマグロ製品を選ぶ。
  • 小さめのツナ缶を選ぶことで、一度に摂取する水銀量を減らす。

私たちの食卓を守るためには、消費者一人ひとりが意識を高め、賢く行動することが大切です。行政、企業、そして消費者、三位一体となって食の安全を守っていきましょう。