イスラエルとハマス、ヒズボラの戦闘が激化の一途をたどっています。イスラエル軍によるレバノン空爆では、世界遺産バールベックも標的となり、多数の死傷者が出ています。ガザ地区でもハマス幹部が殺害されるなど、緊迫した状況が続いています。
レバノン空爆、死者52人に バールベックも標的に
ロイター通信によると、11月1日、イスラエル軍はレバノン東部バールベックを空爆し、少なくとも52人が死亡しました。バールベックは古代遺跡で有名な世界遺産ですが、イスラエル軍はヒズボラの軍事施設があると主張しています。10月30日にもバールベックは空爆を受けており、女性を含む19人が死亡していました。度重なる空爆で、レバノン国内での被害は拡大しています。
イスラエル軍の攻撃を受けたベイルート南郊の市街地
ベイルート南郊の被害状況。瓦礫の山と化した街の様子が、紛争の激しさを物語っています。
ハマス幹部カッサブ氏、ガザで殺害される
イスラエル軍は11月1日、パレスチナ自治区ガザ南部ハンユニスを空爆し、ハマス政治部門幹部のイッザディン・カッサブ氏を殺害したと発表しました。カッサブ氏はガザで活動する他のテロ組織との調整役を担っていたとされ、ガザに残る数少ないハマス高官の一人でした。車で移動中に標的となり、同乗していた側近も死亡しました。
イスラエル軍の空爆を受けたベイルートの市街地で、消火活動を行う市民ら
ベイルートの空爆現場。必死に消火活動を行う市民の姿からも、混乱と悲しみが伝わってきます。
ハマスは声明でカッサブ氏の死亡を認め、「この犯罪は、イスラエルの占領に立ち向かう決意をより強固にする」と表明し、徹底抗戦の姿勢を示しました。中東情勢専門家の佐藤一郎氏(仮名)は、「カッサブ氏の殺害は、ハマスにとって大きな痛手となるでしょう。しかし、同時に報復攻撃を激化させる可能性も高く、今後の情勢はさらに不安定化すると予想されます」と述べています。
中東情勢の今後
イスラエルとハマス、そしてヒズボラの戦闘激化は、中東地域の安定を大きく揺るがしています。国際社会からの停戦要請も高まる中、今後の情勢は予断を許しません。jp24h.comでは、引き続き中東情勢の最新情報をお届けしていきます。