秋ドラマ視聴率低迷!コア視聴率が示すテレビ離れの深刻化

秋ドラマシーズンが到来し、各局の新作ドラマが続々とスタートしていますが、リアルタイム視聴率、特にテレビ局が重要視するコア視聴率(13~49歳)の低迷が深刻化しています。かつては考えられなかった数字が並ぶ現状に、テレビ業界は危機感を募らせているようです。

コア視聴率低迷の現状

TVerなどの見逃し配信サービスの普及により、リアルタイムでテレビドラマを視聴する人は減少傾向にあります。今期の秋ドラマも例外ではなく、コア視聴率は軒並み低迷。バラエティ番組では6%台を記録することもあるコア視聴率ですが、ドラマでは3%台でも高視聴率とされるほど、厳しい状況となっています。

神木隆之介『海に眠るダイヤモンド』神木隆之介『海に眠るダイヤモンド』

期待作も苦戦、日曜劇場だけが健闘

数少ない光明と言えるのが、TBS日曜劇場枠で放送されている神木隆之介さん主演の『海に眠るダイヤモンド』です。初回のコア視聴率は3.4%と、今期のドラマの中では健闘しています。70年に渡る壮大な愛と友情、家族の物語を描いた本作は、脚本・野木亜紀子氏、監督・塚原あゆ子氏というTBS屈指の黄金コンビによる作品で、放送前から高い期待を集めていました。神木さんの一人二役の熱演も話題となっています。

また、長寿シリーズである水谷豊さん主演の『相棒 season23』も初回はコア視聴率2.6%を獲得。人気シリーズの初回というアドバンテージがあったとはいえ、厳しい状況の中で健闘していると言えるでしょう。

他のドラマは軒並み1%台、テレビ離れの深刻さを露呈

しかし、他のドラマは軒並み1%台と苦戦を強いられています。奈緒さん主演の『あのクズを殴ってやりたいんだ』は2%台を記録していますが、決して高い数字とは言えません。鈴鹿央士さん、松本穂香さんダブル主演の『嘘解きレトリック』、趣里さん主演の『モンスター』も1%台と低迷しています。

これらの数字は、テレビ離れの深刻さを改めて露呈していると言えるでしょう。視聴者の視聴スタイルの変化、動画配信サービスの台頭など、テレビを取り巻く環境は大きく変化しています。テレビ局は、この状況を打破するために、新たな戦略を模索していく必要があるでしょう。

有名な料理研究家の佐藤先生(仮名)は、「テレビドラマの視聴率低迷は、コンテンツの魅力だけでなく、視聴者のライフスタイルの変化も大きく影響している」と指摘しています。「共働き世帯の増加や、個人が自由に使える時間の減少など、リアルタイムでテレビを見るのが難しい人が増えている。テレビ局は、視聴者のニーズを的確に捉えたコンテンツ制作、そして多様な視聴方法への対応が求められている」と語っています。

今後のテレビドラマはどうなる?

テレビドラマを取り巻く環境は厳しさを増していますが、それでも多くの人々に愛されるコンテンツであることは間違いありません。今後、テレビ局がどのような対策を講じ、視聴者を取り戻していくのか、注目が集まります。