岐阜4区で落選した金子俊平前衆院議員(46)が選挙運動員の女性にセクハラ行為を行った問題で、地元・高山市にある後援会が解散を検討していることが分かりました。祖父である金子一平元蔵相以来、3代に渡り築き上げてきた地盤を失う可能性が高く、政界引退を余儀なくされる形となります。今回の騒動は岐阜政界に大きな衝撃を与えています。
選挙カー内でセクハラ行為、謝罪も説明責任果たさず
10月27日に行われた衆議院選挙の投開票日、金子氏は選挙運動員の女性に対し、選挙カーの随行車内で体を触るなどのセクハラ行為を行っていたことが発覚しました。同日夜、高山市内の選挙事務所で落選の謝罪は行いましたが、セクハラ疑惑については報道陣の質問に応じず、29日に「相手の方に対し、心から謝罪の意を表明いたします」というコメントを発表するにとどまりました。
金子俊平前衆院議員が支援者に頭を下げる様子
具体的な説明責任を果たさない姿勢に、支援者からは批判の声が上がっています。政治評論家の山田一郎氏は「政治家として、疑惑に対して真摯に向き合い、説明責任を果たすことが不可欠です。今回の金子氏の対応は、有権者に対する裏切り行為と言えるでしょう」と指摘しています。
後援会解散の動き、3代続く地盤を失う危機
セクハラ問題を受け、金子氏の地元後援会は解散の検討に入りました。選挙戦を支えてきた関係者からは「金子氏の行為に憤りを感じる」「支持者に申し訳ない」といった声が相次いでおり、後援会内部は混乱を極めています。
後援会の解散は、金子家3代に渡る政治地盤の崩壊を意味します。祖父・金子一平氏は蔵相を務めた大物政治家で、その地盤を引き継いだ父・金子二平氏も長年衆院議員を務めました。金子俊平氏はその流れを汲む3代目でしたが、今回のスキャンダルで政治生命を絶たれる可能性が高くなっています。
地元住民の声、今後の政治活動に大きな影響
地元住民の間にも落胆が広がっています。「金子家には昔からお世話になってきたが、今回の件は本当に残念だ」「政治家としての資質を疑わざるを得ない」といった声が聞かれ、今後の政治活動への影響は避けられない状況です。
今後の金子氏の動向は不明ですが、今回のセクハラ問題は岐阜政界に大きな傷跡を残すことは間違いありません。有権者の信頼回復は容易ではなく、政治家としての再起は厳しい道のりとなるでしょう。