兵庫県知事選が31日に告示され、7人の候補者が乱立する中、斎藤元彦前知事が電撃出馬しました。告発文書問題や数々の疑惑が渦巻く中での出直し選挙、その背後には資金源と熱狂的支持者への疑問が浮上しています。
疑惑渦巻く斎藤氏の選挙活動、その実態とは?
前回の知事選では自民党と維新の推薦を受け、巨額の寄付を受けて当選した斎藤氏。しかし今回は両党の支援はなく、資金難が予想されました。ところが、実際には一等地の事務所を構え、ポスター張りも業者に委託するなど、前回の選挙と遜色ない規模の選挙活動を行っています。
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昨年7月の政治資金パーティーで1600万円の収入があったとはいえ、今回の選挙費用を賄うには到底足りないはず。一体どこから資金が流れているのでしょうか? 県政関係者の間でも、その資金源は謎に包まれています。
熱狂的支持者たちの正体
斎藤氏の街宣には毎回多くの支援者が集まり、熱狂的な声援を送っています。中には同じ家族連れが複数の場所で目撃されたという証言もあり、組織的な動員の可能性も囁かれています。告示日の第一声には300人以上が集まり、「がんばれ」「負けるな」といった声援が飛び交うなど、異様な熱気に包まれていました。
斎藤氏は「斎藤か、斎藤以外か」と訴え、県政関係者に「守旧派」がいると主張。多くの批判を受けながらも、これだけの熱狂的支持者が集まっていることは、組織的な動員を疑わせる要素の一つとなっています。 政治アナリストの山田一郎氏(仮名)は、「熱狂的支持者の存在は、選挙戦を有利に進める上で大きな力となるでしょう。しかし、その背景に組織的な動員があるならば、公正な選挙が阻害される可能性も懸念されます」と指摘しています。
選挙コンサルタントA氏の存在
斎藤氏は今回の選挙にあたり、都知事選で話題となった選挙コンサルタントに接触したものの断られ、最終的に都内のPRコンサルタント会社を経営するA氏を起用したとされています。A氏は元官僚で政治塾を運営しており、前回の総選挙では維新の候補者を複数輩出しています。
維新は今回、公認候補を立てられませんでしたが、離党した清水貴之氏を支援しています。しかし、自民党の神戸市議の一部も清水氏を支援するなど、複雑な状況となっています。この混乱の中、維新支持者の一部が斎藤氏の応援に回っている可能性も考えられます。
選挙戦の行方
現在、元尼崎市長の稲村氏が優勢とされていますが、盤石な選挙態勢を築いた斎藤氏にも勝利の可能性が残されています。清水氏の支持が広がっていないという情報もあり、保守票が斎藤氏に集中すれば、稲村氏も予断を許さない状況になるでしょう。斎藤氏が復活当選を果たせば、一連の疑惑は一体何だったのかという疑問が改めて浮上するでしょう。兵庫県知事選の行方は、まだまだ予断を許しません。