俳優の木村拓哉が11月20日、テレビ東京系のお笑いトリオ「ロバート」秋山竜次の冠番組『秋山ロケの地図』(以下、『アロチ』)に出演し、大きな反響を呼んだ。テレビ東京系の番組出演は約10年ぶりとあって、その動向に注目が集まる中、彼が番組内で着用したあるアイテムが予期せぬ「キムタク効果」を巻き起こしている。
木村拓哉、テレビ東京「秋山ロケの地図」に10年ぶり出演
木村拓哉の『アロチ』出演は、今年5月に秋山が木村のラジオ番組に出演したことがきっかけだ。その際、木村が『アロチ』を「面白い」と高く評価し、「TVerのお気に入り登録をしている」と明かしたことで、番組制作陣がオファー。木村自身も事前のアンケートで番組企画を絶賛するなど、熱心なファンであったことが窺える。
『アロチ』は、地元住民が巨大な白地図に行きたいスポットを書き込み、その地図を頼りに町を巡るというユニークな番組。千葉県九十九里町を舞台にした今回のロケでは、朝10時から夜7時までという長時間にわたり、食堂、地元住民の家、小学校などを訪問。その中で、二人は「サンシャインステーブルス」という乗馬クラブを訪れた。
話題を呼んだワークマンのフリース
この乗馬クラブで、木村拓哉はそこに置いてあったフリースを借りて着用。これが放送後、瞬く間に特定される事態となったのだ。木村が身につけていたのは、作業服で知られる「ワークマン」の『ダイヤフリース裏アルミジャケット』の旧モデルで、定価はなんと1900円という驚きの価格だった。
秋山が「そこにあったフリース借りただけなのに、欲しくなっちゃう」とコメントしたように、インターネット上では「1900円には見えない」「どこで買えるの?」といった声が殺到した。
木村拓哉がテレビ番組で着用し、話題となったフリース
ワークマン広報が語る「キムタク効果」の衝撃
この「キムタク効果」は、具体的な数字となって現れた。『ワークマン』の広報部に問い合わせたところ、該当商品は現在廃盤となっているものの、その「後継品」が尋常ではない売れ行きを見せているという。広報担当者によると、「新モデルの売れ行きは、先々週の週末と比較して約3倍の販売数となり、予想以上の反響となりました」とのこと。
木村がワークマンのフリースを選んだことについて、広報担当者は「真っ先に木村さんに手に取っていただけて感動いたしました。風が強い海岸で着ても、しっかりあたたかいことが証明されて嬉しい限りです。ストレッチ性があり、乗馬はもちろんアウトドアでぜひ使っていただきたい商品となっております。よりあたたかく、お手入れもしやすくなったダイヤフリース裏アルミジャケットをぜひお近くの店舗でお試しください」と喜びを語った。
令和のファッションアイコンとしての影響力
近年、『ワークマン』はアパレル事業に力を入れており、今年3月からは「EXILE」とのコラボで新ブランドを展開するなど、「作業服」という従来のイメージを一新している。そこに「ファッションアイコン」としての絶大な影響力を持つ木村拓哉が、手頃な価格のフリースを着用したことで、ブランドイメージの向上と商品の注目度アップに大きく貢献した形だ。
木村拓哉が着用するだけで、商品が特定され、爆発的な売上につながる「キムタク売れ」は、令和の時代においてもその健在ぶりを示している。彼の選ぶアイテムが、時に予期せぬ社会現象を巻き起こす影響力は、今後もファッション業界のみならず、様々な分野で注目され続けるだろう。
この一件は、一流のエンターテイナーが日常の選択を通じて、いかに広範な影響力を持ち得るかを示す好例となった。





