イラン:下着姿で大学構内を歩く女性、拘束の波紋 ヒジャブ義務への抗議か、精神疾患か

イランの大学構内で下着姿で歩いた女性が拘束される事件が発生し、波紋が広がっています。ヒジャブ着用義務への抗議行動との見方が強まる一方で、大学側は精神疾患を主張しており、真相は未だ不明瞭です。

女性の抗議行動?大学側の主張は?

11月2日、イスラム自由大学の構内で、一人の女性が下着姿で歩いている様子が撮影され、ソーシャルメディアで拡散されました。動画には、女性が複数の人物に取り囲まれ、車に押し込まれる様子も映っています。

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イランの学生メディア「アミールカビール・ニュースレター」によると、女性は数週間前からヒジャブ未着用を理由に民兵組織「バシジ」や大学の治安部隊から嫌がらせを受けており、今回の行動は抗議だった可能性があると報じています。

一方、ロイター通信によると、大学広報担当者は、女性は精神疾患を抱えているとX(旧Twitter)に投稿。しかし、この主張には懐疑的な意見も多く、2018年にヒジャブ未着用で逮捕され、後にカナダに亡命したアザム・ジャングラヴィ氏は、自身も逮捕後に家族が精神疾患を公表するよう圧力をかけられたと証言しています。

「女性・命・自由」運動との関連は?

ソーシャルメディアでは、今回の事件は、2022年にヒジャブ着用をめぐるトラブルで死亡したマフサ・アミニさんの事件をきっかけに広がった「女性・命・自由」運動の一環ではないかとの見方が広がっています。

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アミニさんの事件以降、イランではヒジャブ着用義務への抗議活動が活発化しており、今回の事件もその延長線上にあると捉える声が多いようです。イランの人権問題に詳しい専門家(仮名:山田太郎氏)は、「イラン政府による女性への抑圧は深刻化しており、国際社会からの更なる注目が必要だ」と指摘しています。

女性の安否と今後の展開

拘束された女性の身元はイスラム自由大学の学生、アフー・ダリャエイさんと報じられていますが、現在の健康状態や居場所は不明です。人権団体アムネスティ・インターナショナルは、即時無条件の解放を求める声明を発表しています. 今後のイラン当局の対応、そして国際社会の反応が注目されます。