慶應幼稚舎の2025年度入試が11月1日に開始されました。しかし、その直前に週刊誌「女性セブン」が、現役児童の父親が教師に2000万円をバラまいたとする衝撃的な記事を掲載し、波紋が広がっています。幼稚舎側は「一切確認されていない」と全面否定していますが、この疑惑は幼稚舎のブランドイメージに大きな影を落とす可能性があります。
現役教員への現金授受疑惑
「女性セブン」の記事によると、現役児童の父親がブローカーの医師を通じて、幼稚舎の現役教員15人に現金を提供したとのことです。入試の試験官は現役教員が務めるため、この疑惑が事実であれば、入試の公正性が大きく揺らぐことになります。
慶應幼稚舎の校舎
慶應側の対応と専門家の見解
慶應義塾は「掲載されたような事象は一切確認されていない」と全面否定し、「細心の注意を払って公正かつ厳正に入試を実施している」と強調しています。しかし、慶應大学のある文系教授は、この程度の対応では不十分だと批判しています。具体的な内容が報じられている以上、より詳細な調査と説明が必要だとの見解を示しています。小学校受験事情に詳しい幼児教室経営者も、過去の不正入試疑惑報道と比較して、今回はより深刻な事態だと指摘しています。
過去の不正入試疑惑報道
幼稚舎の入試をめぐっては、過去にも不正入試疑惑が報じられています。半年前には「週刊文春」が、あるお受験有名塾が幼稚舎合格を斡旋するために賄賂を贈っていたとする記事を掲載しました。幼稚舎側は当時も「個別の幼児教室とは一切関わりがない」と回答していました。
入試詐欺の横行とコネ入試疑惑
幼稚舎の周辺では、合格をエサにした入試詐欺が横行しているとの指摘もあります。コネがないと入れないという噂がまことしやかに囁かれ、一部の保護者の間では、強力なコネさえあれば合格が約束されると信じられているようです。昨年春には、TBSの演出家である福澤克雄氏が、福澤諭吉の誕生日を祝うイベントで、大物俳優の子どもを幼稚舎に入れたと発言したことが話題になりました。幼稚舎関係者はリップサービスだと説明しましたが、コネ入試疑惑をさらに深める結果となりました。
そろばんを持つ子供
幼稚舎関係者の主張と今後の展開
幼稚舎関係者は、近親者に慶應OB・OGがいると有利だった時代はあったものの、入試改革によって受験者が特定できないように試験を実施していると主張し、不正入試を否定しています。しかし、「女性セブン」の記事では、買収された試験官が受験者を判別できるように事前に工作が行われていたと報じられており、今後の展開が注目されます。 この疑惑が長期化すれば、幼稚舎のブランドイメージに深刻なダメージを与える可能性も否定できません。保護者や関係者の不安を払拭するためにも、慶應義塾は徹底的な調査を行い、その結果を公表する必要があるでしょう。