【ニューヨーク=金子靖志】国連安全保障理事会は17日、イスラエルがシリアを空爆したことを受けて緊急会合を開いた。各国からイスラエルに対する非難の声が相次ぐ中、これまで安保理でイスラエルを擁護してきた米国も、今回の攻撃を「支持しない」とし、シリアを巡る姿勢で米国とイスラエルの溝が浮き彫りになった。
イスラエルのジョナサン・ミラー国連次席大使は、シリアのイスラム教シーア派傍系ドルーズ派の住民は「我々と深い絆で結ばれており、守る責任がある」と述べ、空爆を正当化した。
一方、米国は、トランプ大統領がシリアに対する制裁の大半を解除する大統領令に署名するなど、シリア暫定政権による国家再建を後押ししている。米国のドロシー・シェイ国連臨時代理大使は「イスラエルとシリアの平和は、トランプ大統領が持つビジョンの重要な要素だ」と強調した。