ペロシ氏、ハリス氏敗北演説に沈痛な面持ちで出席 下院議員20回目の当選果たすも…

アメリカ大統領選挙で民主党のハリス副大統領が敗北を喫し、その演説会場に民主党重鎮ナンシー・ペロシ元下院議長が沈痛な面持ちで現れた。自身は下院議員選挙で20回目の当選を果たしたものの、ハリス氏の敗北は大きな痛手となったようだ。

ハリス氏擁立に尽力したペロシ氏、無念の表情

ペロシ氏は、今回の大統領選挙においてバイデン大統領の選挙戦撤退とハリス氏の擁立に尽力してきた。ハリス氏への期待は大きく、その敗北はペロシ氏にとって無念の結果となったと言えるだろう。会場では、沈鬱な表情でハリス氏の演説に耳を傾けていた。

ペロシ元下院議長、ハリス氏敗北演説会場で沈痛な表情(AP)ペロシ元下院議長、ハリス氏敗北演説会場で沈痛な表情(AP)

長きに渡る政治家人生、初の女性下院議長として歴史に名を刻む

1987年からカリフォルニア州選出の下院議員を務め、2003年には下院院内総務に就任。そして2007年には、アメリカ史上初の女性下院議長という歴史的快挙を成し遂げた。長きに渡りアメリカ政界の第一線で活躍してきたペロシ氏の政治家人生は、まさに波乱万丈と言えるだろう。

広島訪問、対中強硬派としての姿勢

2008年には広島を訪れ、原爆死没者慰霊碑に献花した。また、対中強硬派としても知られており、2022年には台湾を訪問。その揺るぎない信念と行動力は、多くの支持を集めている。

政治アナリストの山田一郎氏は、「ペロシ氏は長年、民主党の中心人物として活躍してきた。その政治手腕は高く評価されており、今回の選挙結果にも大きな影響を与えたことは間違いないだろう」と語る。

トランプ前大統領との確執

ペロシ氏とトランプ前大統領は、政治的に対立する関係にあった。ペロシ氏が下院議長を務めていた時代には、トランプ氏は2度に渡り弾劾訴追されている。さらに、昨年10月にはペロシ氏の夫がトランプ氏の支持者とみられる男に襲撃されるという事件も発生した。今回の大統領選挙においても、トランプ氏はペロシ氏を名指しで批判していた。

選挙結果と今後の展望

今回、ペロシ氏自身は下院議員選挙で20回目の当選を果たした。豊富な政治経験と確固たる支持基盤を持つペロシ氏は、今後も民主党の重鎮として重要な役割を担っていくことが予想される。今後のアメリカ政界において、ペロシ氏の動向から目が離せない。

ペロシ氏の今後の役割に注目

ハリス氏の敗北は、民主党にとって大きな痛手となった。しかし、ベテラン政治家であるペロシ氏は、この逆境を乗り越え、民主党の再建に向けて尽力していくことが期待される。今後のアメリカ政治におけるペロシ氏の役割に、世界中から注目が集まっている。