中国広東省珠海市で開催される国際航空宇宙ショー(11月12日開幕)を前に、中国軍は空母艦載機「殲15」や無人ステルス機「彩虹7」など最新鋭機を報道陣に公開しました。東シナ海、南シナ海、そして台湾海峡をめぐる緊張が高まる中、中国は着実に航空戦力を強化しており、今回の公開は軍事力誇示と国民の愛国心高揚を目的としていると見られています。
中国の航空戦力強化の現状
米中対立が激化する中、中国は軍事力の近代化を急速に進めています。特に航空戦力においては、ステルス戦闘機や無人機の開発に注力しており、今回の航空ショーでもその成果が披露される形となりました。軍事専門家(仮名:田中一郎氏)は、「中国は空軍力の強化を国家戦略の柱として位置づけており、今後ますますそのプレゼンスを高めていくであろう」と指摘しています。
中国広東省珠海市で報道公開された空母艦載機「殲15」の模型
中国軍は11月5日には新型ステルス戦闘機「殲35」を公開したと発表しており、ショーの関係者によると、開幕後に会場周辺を飛行する予定とのことです。この殲35は、米国のF-35に対抗する機体として開発が進められてきたとされ、その性能に世界中の注目が集まっています。
無人ステルス機「彩虹7」の注目点
香港メディアによると、今回公開された無人ステルス機「彩虹7」は将来的に空母に搭載される可能性もあるとのこと。無人機の導入は、パイロットの損失リスクを軽減するだけでなく、長時間の偵察や攻撃任務を可能にするため、現代戦における重要な要素となっています。「彩虹7」の空母搭載が実現すれば、中国海軍の作戦能力は飛躍的に向上すると予想されます。
中国広東省珠海市で報道公開された無人ステルス機「彩虹7」
会場では、「殲35」とステルス戦闘機「殲20」の大型模型も展示される予定です。これらの展示を通して、中国は自国の軍事技術の進歩を内外にアピールし、周辺国への牽制を強める狙いがあると分析されています。
国際社会への影響
中国の軍事力強化は、東シナ海、南シナ海、そして台湾海峡の安全保障環境に大きな影響を与える可能性があります。今後の中国の軍事動向に、国際社会はより一層の警戒を強める必要がありそうです。