兵庫県知事選挙(2024年11月17日投開票)まで残りわずか。7人の候補者による選挙戦は、元尼崎市長の稲村和美氏と、前知事の斎藤元彦氏による一騎打ちの様相を呈しています。当初、パワハラ疑惑による不信任決議で失職という逆風の船出となった斎藤氏ですが、ここにきて驚異的な巻き返しを見せているようです。一体何が起きているのでしょうか?
パワハラ疑惑からの失職、厳しい船出
9月、斎藤氏は兵庫県議会から全会一致で不信任決議を受け、失職という事態に追い込まれました。当時の報道は斎藤氏に厳しく、毎日新聞は県民の冷ややかな視線を伝え、読売新聞は斎藤氏自身による「状況的には厳しい」というコメントを紹介しました。東京新聞に至っては、県議の「責任を感じるのなら辞職が筋。出直し選出馬はあり得ない」という強い批判を紹介するなど、まさに四面楚歌の状態でした。
alt兵庫県知事選に臨む斎藤元彦氏。逆境から支持を回復できるか。
選挙戦終盤、驚異の追い上げ
しかし、選挙戦が進むにつれて風向きが変わってきました。11月9日、共同通信と読売新聞はほぼ同時に、独自の情勢調査に基づく分析結果を報道。両社とも、稲村氏がわずかにリードするものの、斎藤氏が猛追しているという見方を示しました。
維新分裂選挙の影響は?
2021年の知事選で自民党と日本維新の会の推薦を受けて当選した斎藤氏。今回は、維新を離党した前参院議員の清水貴之氏も出馬しています。この維新の分裂選挙が、斎藤氏に有利に働いている可能性も指摘されています。清水氏の支持層の一部が斎藤氏に流れているとすれば、斎藤氏の追い上げも納得がいきます。
有権者の関心の高まりが鍵
今後の選挙戦の行方は、有権者の関心の高まりが大きく左右するでしょう。斎藤氏の巻き返しは一時的なものなのか、それとも本物の支持回復なのか。投開票日まで、予断を許さない状況が続きそうです。
兵庫県知事選の行方を見守る
今回の兵庫県知事選は、地方政治における「 accountability(説明責任)」の重要性を改めて問うものとなっています。有権者一人ひとりが候補者の政策や実績をしっかりと見極め、未来の兵庫県を託すリーダーを選ぶ必要があります。
最終的に、兵庫県民はどのような選択をするのでしょうか。今後の展開から目が離せません。