サブウェイ、世界でマクドナルドに次ぐ巨大ファストフードチェーンが、日本では苦戦を強いられています。最盛期の3分の1となる約180店舗まで減少した今、外食大手ワタミが救世主として名乗りを上げました。 果たして、サブウェイは日本で再び輝きを取り戻せるのでしょうか? ワタミの戦略と、業界の反応を詳しく見ていきましょう。
ワタミ、サブウェイ買収で日本市場に挑む!
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世界100カ国以上で約3.7万店舗を展開するサブウェイ。看板商品のサブマリンサンドイッチは、手軽に野菜をたっぷり摂れると人気です。しかし、日本では店舗数が減少の一途をたどっていました。そんな中、ワタミがマスターフランチャイズ契約を締結し、日本サブウェイを完全子会社化すると発表。日本での独占展開権を獲得し、既存約180店舗の運営も引き継ぎます。
ワタミの渡邉美樹会長兼社長は、記者会見で「『サブウェイのワタミ』という新たなイメージを確立し、若年層の支持獲得を目指す」と宣言。2025年には都内に新たなフラッグシップ店を出店し、長期的には3000店舗展開という壮大な計画を明らかにしました。
業界関係者の反応は冷ややか?過去の失敗事例が不安要素
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しかし、この発表に対する業界関係者の反応は冷ややかなもの。「渡邉会長の新たな『おもちゃ』で終わるのでは?」という声が上がっています。
その根拠として挙げられるのが、2016年の「bb.qオリーブチキンカフェ」の事例。当時、世界25カ国で約2500店舗を展開していたこのチェーンの国内FC展開権を獲得したワタミは、「1000店舗展開も可能」と豪語していました。しかし、実際にはわずか16店舗の出店にとどまり、大きな成功には至りませんでした。
フードビジネスコンサルタントの山田一郎氏(仮名)は、「サブウェイのブランド力とワタミの運営ノウハウの融合は魅力的だが、過去の失敗を繰り返さないためには、綿密な市場調査と戦略が必要だ」と指摘しています。
サブウェイ復活の鍵は?
日本市場におけるサブウェイ復活の鍵は、以下の3点にあると考えられます。
1. メニューのローカライズ:
日本の消費者の嗜好に合わせたメニュー開発が不可欠です。既存メニューの見直しや、日本限定商品の開発など、柔軟な対応が求められます。
2. 適切な価格設定:
競合他社との価格競争に巻き込まれることなく、適切な価格設定を行う必要があります。
3. 効果的なマーケティング戦略:
若年層を中心としたターゲット層への効果的なマーケティング戦略が重要です。SNSの活用や、インフルエンサーとのコラボレーションなども有効な手段となるでしょう。
ワタミの挑戦は、日本のファストフード業界に新たな風を吹き込む可能性を秘めています。しかし、成功への道のりは険しいものとなるでしょう。今後の展開に注目が集まります。