プリスクール:幼児英語教育の光と影、徹底解剖!

近年、保育園や幼稚園ではなく、プリスクールを選択する家庭が増えています。我が子の将来を案じる親にとって、魅力的な英語教育環境は大きなメリット。しかし、その輝かしい側面の裏には、知っておくべき落とし穴も潜んでいます。1歳児の母でもある記者が、親、専門家、そして現役園長に徹底取材。プリスクールの真実を紐解き、賢い選択のためのポイントを解説します。

プリスクールとは?急増の背景にあるもの

賑やかなプリスクールの教室の様子。子どもたちが楽しそうに英語で遊んでいる。賑やかなプリスクールの教室の様子。子どもたちが楽しそうに英語で遊んでいる。

プリスクールとは、0歳から5歳児を対象に、英語を中心とした幼児教育・保育を行う施設です。インターナショナルスクールタイムズの村田学編集長によると、都内ではコロナ前の約600園から約800園に増加、園児数も5万人を超えているとのこと。驚くべきは、その多くが外国人や帰国子女向けではなく、日本人向けに日本語対応も充実している点です。待機児童問題対策として2016年から始まった企業主導型保育事業による補助金制度も、プリスクール急増の大きな要因となっています。

高額な費用…それでも選ばれる理由とは?

プリスクールの月謝は10万円から20万円以上と高額。しかし、設置基準を満たせば幼保無償化の対象となり、3〜5歳児は月3万7000円の助成を受けられます。さらに自治体によっては上乗せ助成もあり、年間100万円程度の負担で英語教育を受けられるケースも。年間250万〜400万円かかる小学校のインターナショナルスクールに比べれば、費用を抑えて英語学習を始められる点が魅力です。

プリスクールの魅力:充実したプログラムとサービス

多くのプリスクールはホームページやSNSで情報を発信しており、英語教育以外にも、アフタースクールでの習い事プログラムや送迎サービスなど、充実した内容を確認できます。実際に通わせている保護者からは、英語力の向上はもちろん、国際的な感覚が身につく、コミュニケーション能力が高まるといった声が聞かれます。

保護者の声:プリスクールのリアルな評価

プリスクールで英語の絵本を読んでもらう子どもたち。先生はネイティブスピーカーで、発音も自然と身につく環境だ。プリスクールで英語の絵本を読んでもらう子どもたち。先生はネイティブスピーカーで、発音も自然と身につく環境だ。

都内在住のAさん(30代)は、4歳の娘をプリスクールに通わせています。「英語でのコミュニケーション能力が格段に向上し、将来の可能性が広がったと感じています」と満足げに語ります。一方で、Bさん(40代)は、「費用が高額な上に、小学校入学後に英語教育を継続しないと、せっかく身につけた英語力が失われてしまうのではと心配です」と不安を口にします。

賢いプリスクール選び:落とし穴を避けるポイント

プリスクール選びで重要なのは、教育方針、費用、立地、そして先生との相性です。幼児教育専門家のC先生は、「英語教育だけでなく、子どもの個性や成長を尊重する教育方針を持つプリスクールを選ぶことが大切」と指摘します。また、小学校以降の英語教育プランも考慮し、無理のない範囲で費用負担できるプリスクールを選ぶことが重要です。

まとめ:プリスクール選びは慎重に

プリスクールは、グローバル社会で活躍する人材育成の場として注目されています。しかし、高額な費用や小学校以降の英語教育との連携など、考慮すべき点も少なくありません。メリットとデメリットを理解し、子どもの個性や家庭の状況に合ったプリスクール選びが重要です。